アウトドアメーカーが考えた本棚サイズの緊急持ち出しセット

 防災用品キットでは、アウトドアメーカーのロゴスによる、本棚サイズの緊急持ち出しセット「Book Shelf Kit」にも注目したい。水、応急、避難、情報・光、衛生、トイレ、緊急の7セットがあって、それぞれのカテゴリー別に厳選したアイテムを本棚に収まるパッケージにまとめたものだ。

ロゴスの「Book Shelf Kit」。水(4998円)、応急(2982円)、避難(3990円)、情報・光(3990円)、衛生(2793円)、トイレ(987円)、緊急(2982円)(画像クリックで拡大)

 例えば「水」には、折畳みタイプの10リットル水タンク「ウォーターバッグ10」、チューブ型浄水器の「携帯浄水器DX」、ウェットティッシュの3点セットが入っている。987円と安い「トイレ」には、水が来ていない洋式トイレなどにセットして用を足した後、可燃ゴミとして捨てられる、いわばトイレ補助キットが入っている。水が流れないトイレがあれば使えるわけで、緊急用トイレとしては悪くない。

「美味しい防災食」

 防災食では日本味紀行が製造する「美味しい防災食」が異彩を放っていた。防災食で、ここまで「美味しい」を前面に出す製品も珍しいと思う。しかも、よくある乾燥タイプではなく、ウェットタイプ。外見は、通常のレトルト食品と見分けがつかない。

日本味紀行が製造し、シーズンメールが販売する「美味しい防災食」。白米や水、皿とセットで、3人×3日分で3万6750円。他にも各種セットが用意されている(画像クリックで拡大)

試食したところ、ほぼ普通のレトルト食品。温めなくても美味しく感じられる味付けになっていた。賞味期限は製造日から3年6カ月(画像クリックで拡大)

 メニューは「さば味噌煮」「ハンバーグ」「肉ジャガ」「鶏スモーク」「ぜんざい」など、防災食とは思えないラインアップ。食べてみても、きちんと妥協の無い味付けになっていて、確かに「美味しい」ことを考えた防災食だ。「ぜんざい」など、被災時に食べるとホッとしそうなメニューがあるのも魅力。「UAA食品」と呼ばれる長期保存のための新技術が、作り立ての味を保存することに成功したのだそうだ。