目 次
(P.1)
あまりにおかしな判決
(P.2) 津野、中川裁判官の略歴
(P.3)
島田、古田裁判官の略歴
(P.4)
小泉内閣がつくった現最高裁
◆津野、中川裁判官の略歴
[裁判官]津野 修(つの・おさむ=昭和13年10月20日生)
略歴
昭和36年 国家公務員採用上級試験合格
昭和36年 司法試験第2次試験合格
昭和37年 京都大学法学部卒業
昭和37年 大蔵省入省
昭和42年 行橋税務署長
昭和46年 日本貿易振興会フランクフルト事務所駐在員
昭和53年 内閣法制局参事官(第3部)
昭和58年 大蔵省主税局税制第3課長
昭和60年 福岡財務支局長
昭和61年 内閣法制局第3部長
平成 4年 内閣法制局第1部長
平成 8年 内閣法制局次長
平成11年 内閣法制局長官(14年退官)
平成15年 弁護士登録(第1東京弁護士会所属)
平成16年 2月26日 最高裁判所判事
(信条、趣味など)
◇裁判官としての心構え
三権分立の一つの柱である司法権を担う裁判所の中でも、その最終審という重要な役割を果たす最高裁判所の裁判官として、その責任の重大性をしっかり自覚して、公平、公正を旨とする裁判の実現に誠心誠意努力したいと思います。
また、個々の具体的事件に即した適正妥当な判断が重要だと思いますが、大局的観点からの判断も見失わないように留意していきたいと思っています。
◇好きな言葉
好きな言葉としては、「この道より我を生かす道なし、この道を歩く」という言葉があります。過去色々な仕事に就いてきましたが、どのような仕事に就いても、この言葉を思い出して励んできました。また、色々な困難にぶつかったときは、「待てば海路の日和あり」と焦らず、余裕を持つことが大切だと思っています。
◇印象に残った本
「陶淵明伝」(吉川幸次郎著)には、大変感銘を受けましたが、最近読んだ本では、宮城谷昌光著の「花の歳月」「孟嘗君」などが面白かったと思います。
他に、「現代俳句」(山本健吉著)は、どこから開いて読んでもよく、睡眠薬代わりにベッドで読んでいます。
◇趣味
趣味は、ガーデニング(花作り)、ゴルフ、囲碁などです。花作りは、狭い庭にパンジー、チューリップ、ペチュニア、エンジェルス・トランペット、バラ、椿、牡丹、藤など四季折々の草花や花木を植えて楽しんでいます。
ゴルフは、ハンディ33というビギナー並の腕ですが、ストレス発散と健康のためにと思ってしています。ただ、仲々ストレス発散にならなくて、逆にストレスがたまることがしばしばあります。
◇その他
戦後約半世紀、最近までの日本は比較的恵まれた時代を過ごすことができました。現在、我が国の政治、経済、社会等を取り巻く情勢は、国際化、情報化などの大きな変革の波に洗われています。政治改革、行政改革とともに司法制度改革も避けて通れません。より良き司法制度改革を目指して、国民の理解と法曹関係者の協力が不可欠です。そのため、私もできる限りの努力をしなければと思っています。
●田中評=大蔵省に入った官僚。「主計にあらずば人にあらず」時代だったのに、主計局に行けず、傍流となった。内閣法制局から「将来の長官候補だから」ともらいがかかり、大歓迎と飛びついたのではないか。法制局長官だけでなく、最高裁判事という最高の天下り(天上がり?)ポストにまで恵まれたのだから、たいへんハッピーだろう。
趣味の広さに注目。キャリア官僚は基本的にヒマだから、時間つぶしの趣味を持っている必要がある。ガーデニング、ゴルフ、碁の共通点は、いずれも時間がかかること。こうした趣味で時間を稼ぎながら待てば、「海路の日和あり」ということになるわけだ。趣味と処世訓が良くマッチしていますネ。
[裁判官]中川了滋(なかがわりょうじ=昭和14年12月23日生)
略歴
昭和37年 金沢大学法文学部卒業
昭和37年 司法修習生
昭和39年 弁護士登録(第一東京弁護士会)
昭和61年 第一東京弁護士会副会長・日本弁護士連合会常務理事
昭和63年 日本弁護士連合会機構改革委員会副委員長
平成 4年 日本弁護士連合会弁護士推薦委員会副委員長
平成 9年 第一東京弁護士会会長・日本弁護士連合会副会長
平成17年1月19日 最高裁判所判事
(信条、趣味など)
◇裁判官としての心構え
憲法と法律に従いつつ、具体的妥当性のある判断を得るために、謙虚に且つ冷静に職務に取り組む姿勢を保つ。
◇好きな言葉
「近き者説(よろこ)び、遠き者来る」
◇印象に残った本
「孔子」 井上 靖(著)
「バブルの物語」 ジョン・K・ガルブレイス(著)
「ローマ人の物語」 塩野七生(著)
◇趣味
札所巡り、端唄、社交ダンス
●田中評=弁護士の世界で、弁護士会の役職を積極的に引き受ける人がいる。その人たちの最終目標は日弁連会長か、最高裁判事。その目標を達成したのだから、弁護士の世界での遊泳術に優れていたのだろう。この人の趣味「札所巡り、端唄、社交ダンス」が、21世紀のお大尽遊びなのだろうか?