騒音や安全に配慮し、外に音が漏れないよう実験を重ねた結果、ハンドル付近にスピーカーを取り付けたホンダの「フォルツァ」=ホンダ提供
ホンダのビッグスクーター「フォルツァ」=ホンダ提供
警察庁によると、従来の道交法でも、周囲の交通や他人に危害を及ぼすような運転をすれば「安全運転義務違反」に問えるが、音楽の音量で危害を及ぼしているかどうかの判断が難しく、適用例は少ないという。滋賀県や高知県は、県道交法施行細則でラジオなどを大音量で聞きながら運転してはならないと定めているが、同様の規定がない地域も多い。
兵庫県では7月から同様に細則を改正し、オートバイ、車、自転車などの運転時に、安全運転に必要な音声を聞き取ることが難しい音量で音楽を聴くことを禁じた。「警察官の呼びかけに無反応」「クラクションが聞こえない」といったケースに適用し、5万円以下の罰金を科す。
県警交通企画課は「大音量で音楽を聴きながら運転するのは本人と周囲にとって危ないと判断した」としている。(野上英文)