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芥川・直木賞の選考舞台裏を知る

2回連続で芥川賞候補になった楊逸(ヤン・イー)さん

 文学賞の代表格、芥川龍之介賞と直木三十五賞が決まるプロセスは意外に知られていない。最後の選考では各選考委員が料亭にこもって意見を戦わせる。投票と議論を繰り返す選考過程は、表現者の威信を賭けた真剣勝負でもある。名のある文学者同士が論駁しあう第139回芥川・直木賞の選考会は7月15日に開かれる。

 今回の選考で最大の話題を呼んでいるのは、芥川賞候補の楊逸(ヤン・イー)さん。中国・ハルビン市生まれの中国人女性である楊さんは前回に続いてノミネートされた。受賞を果たせば、中国人としては初の受賞となる。

 毎回、選考会の会場は変わらない。東京・築地の料亭「新喜楽」だ。芥川賞は1階で、直木賞は2階で、それぞれ選考が進む。新喜楽は政財界の大物が通った伝説を持つ。ノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作元首相が1975年、会食中に脳出血を起こしたのもこの店だった。

 明治維新の煙がまだたなびく1875年(明治8年)に創業。初代の伊藤きん以降、ずっと店主は女将が務めている。初代総理大臣を務めた伊藤博文が「同じ苗字」という理由でひいきにしたという。明治から昭和に至る日本料理界の巨匠、渋谷利喜太郎が料理長を務め、味を確立した。

 宣伝はしない。現在の建物は、数寄屋建築を近代化した功績で知られる文化勲章受章者の建築家、吉田五十八が手がけた傑作だ。

>>次のページでは、[謎に包まれた選考のプロセス]についてご紹介します

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