法曹人口問題に関する緊急提言について記者会見する日弁連の宮崎誠会長(手前)=18日午後、東京・霞が関の弁護士会館 法曹増員、ペース落とせ 日弁連が緊急提言、「質」懸念日弁連は18日の理事会で、法曹(裁判官、検察官、弁護士)の増員をめぐり、司法試験合格者を2010年ごろに年3000人まで増やす政府計画のペースダウンを求める緊急提言を採択した。政府に提出する。法科大学院など法曹養成システムが成熟途上にあるなどとして「質」の維持への危機感を表明している。 記者会見した宮崎誠会長らは「司法制度改革を後退させる気はない。増員方針に変わりはない」としながらも「基盤整備がなされていないことを考える必要がある」と説明した。 緊急提言は一部法科大学院で厳格な成績評価、修了認定がなされていないことなどを挙げ「教育が十分に行われているか不安視させる」と指摘。法科大学院のカリキュラムと合格後の司法修習の連携も不十分として「養成制度はいまだシステムとして確立しているとは言い難い」とした。 また法律事務所での弁護士の新規採用が従来に比べて困難な状況となっていることから、法曹養成にとって重要なプロセスである、先輩から指導を受ける機会が少なくなっていることに懸念を示した。
【共同通信】
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