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【単刀直言】中川昭一元政調会長「おかしな流れはきっちり断ち切る」 (2/3ページ)
でも永田町では「増税だ」「いや歳出抑制だ」という議論ばかりが盛んに交わされている。ちょっと待ってくれと言いたいよね。最優先すべきは、しっかりと経済を成長させ、国民生活を元気づけることじゃないのか。財政再建は確かに大事だけど縮こまった議論ばかりしていても国家の活力は生まれない。しかも世界経済は原油高と米国のサブプライムローン問題で失速し、世界同時不況の可能性も否定できない状況だよ。いま必要なのは聖域なき経済政策であり、減税や財政出動をタブー視すべきではないと思います。
「中央公論」8月号で「緊急提言・改革のための改革を止めよ」と題し、定率減税復活や法人税減税、都市再生投資など日本経済復活のための13の政策を発表したのはそのためです。一部メディアから「総裁選へ名乗り」と書かれたがそんなちっぽけな功名心では断じてない。国民が政治にソッポをむき出した状況への危機感を喚起したかったんですよ。
でも最近の永田町は「羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」風潮が強いよね。反省は日本人の美徳かもしれないが、反省しておしまいだったり、反作用で極端な方向に行っちゃうこともある。耐震偽装問題後の対応なんかまさにそう。あまりに建築基準法を厳しくしたばかりに建築不況を招いてしまった。
官僚批判もそうだ。「居酒屋タクシー」などは無論けしからん話だけど、役人が志を失い、ビクビクしながら省益や自己保身に走るようになってはいけない。官僚機構が弱々しく国民と隔絶した存在になることは、国民にとってもハッピーじゃないでしょう。