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  第四章 奇跡の旅

   2005年8月27日。数日前までの台風騒動が嘘のような快晴の元。
   2ちゃんねる発のオフ会バスツアーは始まりました。

■札幌駅北口
 横付けされたバスの中から現れたのは パ○ットマ○ットに扮した添乗員。
 爆笑する一同。初対面なのに初対面のような気がしない。それは催行に至るまでの数ヶ月間、
 掲示板上で意見を交わし、台風到来に際しては団結した結束が成せる業でしょう。

   札幌駅北口は驚くほどの快晴。


   歓迎の貸切ステッカー

   バス車内 女性も乗っています

   国道231号 日本海オロロンラインを北上する




■厚田
 旅が始まり否が応でも盛り上がるバス車内ですが、ここで予想外の展開。
 掲示板の盛り上がりを見た2ちゃんねらーの方が厚田公園で「迎撃」です。
 これにはお客様はもちろん、添乗員やドライバーもびっくり。
 聞けばわざわざ札幌より自家用車で厚田に先廻りをしていたそうです。


   キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!


 5分休憩のはずが30分の休憩になったのはこのサプライズイベントに加え、
 ドライバーが気を利かせてバスの方向幕を回転したからです。


   「羽幌ゆき」


   「初山別ゆき」  ※滅多に使いません


 貸切バスは高速バスの「特急はぼろ号」の増発便で使うことも想定しているため、
 留萌〜豊富間の行先方向幕が用意されています。


   悪ノリ


 ※本当はもっと良い写真があるのですが匿名掲示板によるオフ会のため顔の写っていない
   写真のみチョイスしています (実際は皆さんいい人たちばかりです)




■雄冬
 バスはさらに北上し、雄冬(おふゆ)へ。
 昭和58年の国道231号開通までは北にも南にも道路を持たないいわゆる「陸の孤島」でした。
 当時は増毛より連絡船が運航されていましたが、冬は海がしけるため1週間以上欠航になる
 ことも多かった集落です。


   岩盤をくり抜いたトンネルが続く


   雄冬岬


   バスユータン?????


   沿岸バスと中央バスの雄冬バス停



■歩古丹
 忘れ去られた集落、歩古丹(あゆみこたん)。
 漁場があったことから小さな集落が形成されていましたが、国道231号開通以後は
 過疎化が急速に進み、現在は人が住んでいません。
 掲示板上で

  (・∀・) ぽこたん♪

 と書き込まれたせいか、歩古丹を「ぽこたん」と呼ぶお客様も少なくありません。
 別苅雄冬線3往復が停車しますが、集落も無いため乗降人員は限りなくゼロです。


   秘境バス停 歩古丹


   レプリカ ついやってしまいました



■増毛
 バスターミナル構内から珍客到来。
 なんと、某バス会社の職員さんがお供を引き連れてサプライズ「迎撃」です。
 もちろんバス車内は大盛り上がり。お土産に深川名物ウロコダンゴをいただきました。

   写真がぼやけているのは仕様です


   昼食には豪華特上生ちらし


   國稀酒造


 最北の酒蔵、國稀酒造では蔵の見学とお酒の試飲をお楽しみいただきました。
 また、ツアーの協賛(!)として國稀さんからはお酒一升をいただきました。


■臨時急行
 沿岸バスからのサプライズ企画。
 導入されたばかりの沿岸バスクラシックカラー(旧塗装色)のバスに試乗いただこう、
 ということで急遽路線バスを國稀さんの前に横付けしました。


   一年目はステッカーのみの表記でした


   ステッカーはアスキーアート入り


 このバスをモデルにした「増毛チョロQ」は同年秋に発売され、大ヒットしました。
 箱の内側に大ちゃんのAAを仕込んだのですが、当時ギコ猫騒動で懲りていた
 タカラ(現タカラトミー)本社から再考を促されたのは良い思い出です。


   ナンバープレートは「け・2323」でした





  ちなみにこのアスキーアート。
  2ちゃんねる管理人のひろゆき氏にちゃんと許諾をいただきました。
  でも費用は内緒です。



■羽幌線沿線
 留萌駅前でふたたび貸切バスに乗車し、一向は国道232号を北上します。
 印象深かったのは一般のお客様が海を眺めるのに対し、今回のお客様は見るのは山ばかり。
 ところどころに見え隠れする国鉄羽幌線の遺構が気になったようです。

   海岸沿いをドライブ


   沿岸バス本社


   バスターミナル待合室


   旧国鉄羽幌線 金駒内陸橋


   同 旭陸橋




■てしお温泉夕映
 宿泊先は天塩町の温泉「夕映」。
 交流会を兼ねた夕食ではそれぞれが改めて自己紹介を始めました。
 バス会社が2名、鉄道が1名、旅行関連が2名。千葉県民が6名。
 ひとりが自己紹介をするたびに笑いとどよめきが沸き起こりました。

 各自ひとつずつお土産を持ち寄ってビンゴ大会を催しましたが、落花生と
 マックスコーヒーなど、千葉系のお土産が多かったのが印象的です。


   .....歓迎されています


 


 交流会は深夜遅くまで続きました。



■臨時急行その2
 2日目は早朝出発でさらに北へ。
 またもや臨時急行に乗車してサロベツ原生花園に向かいます。


   旧都営バスの車両だそうです


   臨時急行のステッカー付き


 バスは天塩より海岸線を経由して走ります。
 途中、車窓よりオトンルイの風力発電施設をご覧いただいて稚咲内へ。
 沿岸バス最果てのバス停にたどり着きました。

 札幌から約400kmの長旅でした。


   ここでまたドライバーよりサービス


   今は亡き南雄信内行です


   遠別営業所の国鉄羽幌線代替車両



■羽幌炭鉱
 バスは豊富温泉を経由して再び羽幌へ。
 企画当初から要望の高かった羽幌炭鉱へと向かいます。

 羽幌炭鉱は昭和45年に閉山した道内では比較的小規模に属する炭鉱です。
 しかし、煙の少ない良質の羽幌炭として重宝され、ピーク時には百万トンを越える
 出炭量を記録しました。現在でも大規模な炭田は残されているそうです。

 遠別より羽幌に至るまでの道中、炭鉱のビデオを上映しました。
 労使の対立により無期限ストに突入。念仏や棺桶まで飛び出す騒動に発展したこと
 福利厚生の充実振りは素晴らしく、衣食住が確保されていたこと、
 羽幌の山奥に三波春夫や宝塚歌劇団が来たことなどなど。
 映像を見ながら全盛期の炭鉱をご覧いただきました。

 やがてバスは旧築別駅より内陸へ向かいます。沿線には炭鉱鉄道跡が残り、先々に
 錆びた橋梁が残されていました。

   羽幌炭礦鉄道跡


   レールは撤去済みです


 そしてバスは築別炭砿跡へ。炭鉱住宅や施設の大半は取り壊されているものの、
 閉山前年に建設された炭鉱住宅やホッパー(集炭場)は健在で、中に入ることも出来ます。


   人口はゼロですが住所は残っています


   かつてはこの脇をSLが走行していました


   かつての消防署


   旧羽幌炭礦病院


   キタキツネ(!)


   旧築別炭砿駅跡より望む


   背後に炭鉱住宅


   炭鉱住宅


 廃墟に降り立つ数分前まで全盛期の炭鉱を見ていたお客様もこれには絶句。
 在りし日の羽幌炭鉱は見る影もありません。特に印象に残ったのは閉山1年前に
 新築された炭鉱住宅。当時としては画期的な水洗トイレ完備でした。


   廃墟に佇む沿岸バス


   ホッパー前にて (撮影用に逆付け)


   撮影会


   羽幌本砿の立坑


   羽幌本砿のホッパー



 ツアー終了後。
 お客様からいただいた感想で最も印象に残った場所として羽幌炭鉱がダントツでした。
 これ以降、沿岸バスでは羽幌炭鉱や羽幌線、名羽線といった産業遺産を巡るツアーに
 力を入れることになります。



  白紙の行程表に詰め込まれた旅を終えた一行は札幌へ戻ります。

  台風到来が危惧されるなか、一人の脱落者を出すことも無く無事終えることができました。
  札幌駅北口に安着を祝う万歳三唱が響き渡りました。


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