2008年7月17日

(株)オカモトグループ、「名ばかり店長」・回転寿司店長の残業代323万円、組合との交渉拒否(不当労働行為)、争議へ

☆プールや飲食店、ビデオショップやガソリンスタンドなど帯広では有名な(株)オカモトグループ(岡本謙一代表取締役、従業員2000人)の回転寿司の元店長(帯広地域労組組合員)のこの2年間の残業時間は2300時間、残業代は323万円です。会社は年320時間の残業を含む年俸制で毎月分割して支払っていました。 この会社は長時間労働と非正規労働者が多いということでも有名です。

☆退職にあたって会社と組合は3回の団体交渉を重ね、4回目の交渉日も決まっていましたが、直前になって飲食店関係の責任者である社長執行役が「スケジュールの調整がとれない」と日時の変更を求めて来ました。そして、交渉前日にも再度「調整できない」との連絡。交渉が予定されていた日、帯広地域労組の加盟する帯労連に対して、「交渉の適格性について」の「内容証明書」が送りつけられて来ました。組合はとりあえず「回答」を出しました。次の日、また「納得が得られない」との「内容証明書」が送りつけられました。組合は「回答」を拒否し、澤村執行委員長と執行役が電話でやりとりしました。執行役は豹変し、「方針を変更した」と一方的に交渉を拒否してきました。 これは不当労働行為です。

☆ 地域労組と帯労連はこの日から争議を開始しすることにし、当面会社への抗議ファックスと労働債権請求訴訟をすることを決め、札幌在住の労災や労働問題では第一人者の弁護士に依頼、道労連にも抗議ファックス行動参加を要請しました。

抗議ファックスの送り先  0155-28-6619  (株)オカモトグループ 代表取締役 岡本 謙一殿
        フーズマーケッティング社長執行役  中寺 一男殿
抗議内容    (株)オカモトグループは帯広地域労組組合員・「名ばかり店長」の残業代323万円の支払いとそのための誠実な交渉に応じよ!

2008年7月16日

音更国保裁判の最高裁への「鑑定所見書」の執筆者 ~ 日大名誉教授・法学博士 北野弘久先生特別講演会  ~大法廷で逆転勝利を~



◆音更国保裁判の上告人の大畑実さんと同じ歳の北野先生。日本国憲法の理念をすみずみにまで生かし、北野先生の歩みそのものを参加者一同味わうことができました。
◆北野先生も大畑さんも権力に対しては厳しく、貧しい者にはやさしく寄り添うという点ではやはり「憲法」の精神そのもののように思われます。北野先生の講演でファンになった人も多くいました。
◆税とか法律などは大事なことはわかるが、「むずかしい」と思いこみ、敬遠しがちが日頃のわたし達ですが、北野先生のお話は本当によく理解できました。              7/13 道新ホール

2008年7月15日

賃金の相殺は違法! 帯広地域労組、女性労働者がんばる!

☆介護・福祉施設や賃貸住宅など手広く経営している帯広の会社で働いていたHさん(27歳女性)は、帯広市の相談所経由で帯労連・地域労組に相談にやってきました。10日の支給日に、彼女が担当していた国への申請書類が遅れたことで、補助金も遅れたと社長から指摘され、その損害分を賃金からさし引くと迫られていました。Hさんは、乳飲み子をかかえて、保育園に預かりながら働いていたので、収入がなくなれば、どうすることもできず困り果てていました。

☆早速、組合に加入し、団体交渉を申し込みました。組合は、賃金の相殺は民法や労働基準法でも禁止されており、どんな理由があっても、まず支給日に賃金を全額支払うことを要求しました。会社は「損害分」を差し引いた金額を支給するとの一点張り、社長は電話にも出ません。

☆10日の支給日にHさんが取りに行くと、そこでもさっ引いて支払うと門前払いでした。しかたなく14日の団体交渉まで待ちました。14日の交渉には社長と男性役員とパートの女性職員ふたりの合計4人が出席しました。組合側は澤村委員長はじめHさんと労働相談員の大畑さんと書記長の畑中さん。

☆社長は「Hさんにはいろいろ世話したつもりなのに辞めるというもんだから腹がたった」など一方的な
話しで、恩を仇で返すのかと言いたげです。組合は冷静に話しをすすめ、15日に全額支払いすることを確認しましたが、会社は「2日欠勤したからその分は引かせてもらう」と主張し、組合は欠勤についての計算方法を確認した上で賃金の支払いを約束しました。団交は15分程度の内容でした。

☆約束の15日に、Hさんが「合意書」に組合と自分の印鑑を押して持って行くと、今度は「今、初めてみたから考えさせてくれ」と前の日に送っていた「合意書案」を見たのか見なかったのか、金額の変更がないからとまた支払わないと社長代理から組合に電話がありました。

☆地域労組の畑中書記長は「直接社長から電話をいただきたい。約束は守ってもらいたい」と厳しく迫りました。まもなく社長から電話があり、「合意書についてはわからないので、ちょっと相談しますが、賃金は支払います」と話し、待機していたHさんがかけつけ、賃金を受け取ったという次第です。

☆この会社は毎日のように社員が辞めていくそうです。採用時とその後では労働条件がコロコロ変わり、就業規則を無視しているようです。ここで登場する社長は十勝管内で町議もつとめた人で、最近、地元新聞に「時の人」として大きく取り上げられ、障害者雇用の促進など、社会活動に一役かっているということですが、働く人からは評判はよくありません。今回のことでも「法を守る」といいながら自分が作った就業規則も守れないのでは困りものです。日本国民である以上どんな人でも、憲法は守らなければなりません。特に、社会的責任のある人はなおさらではないでしょうか。

2008年6月24日

日大名誉教授・法学博士、北野弘久特別講演の成功にむけて  地域小集会開かれる

←稲田町での小集会


★音更国保裁判を支援する会では帯労連と共同で地域小集会に取り組んでいます。24日は帯広畜産大学などのある帯広市の南部、文教地域でもある稲田町の福祉センターで午後1時半から合計10人が出席して、講師で裁判の上告人の大畑実さんのお話を熱心に聞きました。大畑さんは4月から始まった後期高齢者医療制度の問題点を中心に、何故自分が裁判をはじめたのかなど縦横に話しました。


★参加者からは「この医療制度はひどすぎる。政治を変えない限り良くならない」「広域連合は自治体としての役割があり、多くの市民が知らないことだ」「やはり学習が大切だ。知らないことが多すぎる」「憲法25条も9条も99条も大事にしなければ…」など元気いっぱい意見や質問など飛び交いました。


★支援する会では21日には帯広市内での宣伝。28日の土曜も音更町で宣伝行動。30日は帯広市内東地域。7月1日は大空団地で地域小集会を予定しています。


★7月13日の北野先生の講演成功めざして全力でとりくんでいます。
   右上写真は高田さんと大畑さん(帯広駅前)

2008年6月20日

帯広地域労組、一発解決、3件目! 今度はタクシー労働者

●6月10日、男性のタクシー労働者が相談にやってきました。5月末の休日、飲食店で、ささいなことから警察に保護されてしまいました。それは一見落着したものの、会社から呼び出しがあり、専務から「クビだ」といわれ、「はい、わかりました。」と、つい言ってしまったということです。彼は、会社に迷惑をかけたし、解雇もしかたないと思い込んでいました。しかし、50半ば過ぎでは再就職もむずかしく、求職活動でも世間の冷たさをしみじみ感じていました。
●相談では、「はいわかりました」では解決がむずかしい、組合に入って解雇予告手当の要求しかないという判断でひとまず帰りました。次の日、電話があり、「解雇手当だけでもがんばりたい」との決意。早速、事務所にやってきて地域労組に加盟しました。その日の内に団体交渉を申し入れ、1週間後の17日に会社の社長、専務、常務が出席して交渉に臨みました。
●会社とのやりとりがありましたが、平均賃金の1月分を会社は支払う事で合意、文書も交わしました。そして、19日には現金で解雇予告手当金が手渡されました。
本人弁「やー組合ってすごいねー。組合じゃなかったらなんともならんかった。助かった。これから仕事探します」と。元気な笑顔をみせていました。
●20日は全国最賃デー。帯労連でも帯広駅前で宣伝行動を行いました。タクシーがたくさん駅前に待機していました。タクシー運転者はほとんどが200万円以下のいわゆるワーキングプア。相談者の地域労組組合員は、1年雇用の「嘱託」ということでした。「働けば暮らしていける賃金」アップをかちとりたいものです。
●20日の帯広市議会はじめ、十勝管内では浦幌、広尾、士幌、幕別などが国などへの最賃引き上げの意見書採択を決めています。大樹町議会では帯労連の議長、事務局長が参考人として趣旨説明など行いました。7月から改正最賃法が施行されます。  今年こそ! 

2008年6月14日

雪印・大樹不当労働行為救済申し立て事件、4回目の調査行われる!

 6月13日、午後、とかちプラザで4回目の調査が行われました。前日の12日、組合側は準備書面Ⅱを提出。30ページに及び、前回の会社側が提出した準備書面への全面反論といえるものです。
 現在まで13回の団体交渉が行われていますが、会社の態度は「ゼロ回答が回答」と組合からの要求に対して、ほとんど前進回答がありません。求めている労働分配率などの資料なども開示していません。この日の調査では労働側委員が今回も「正規と非正規では、はじめからそのように契約しているのだから特別差別といわれてもあまり説得力がない…」などと的外れな質問などももあり補佐人も「本当のことがわかっていない」とため息がでました。
 次回は8月13日です。

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