引越し9回、夢のマイホームを手に入れた 私の上司 |
私 : 補佐はどうして警察官に? 補佐 : 私が就職活動をしていた昭和の終わりは、学生の売り手市場でした。 毎日下宿に、企業からの就職案内パンフが届き、大学の先輩方から就 職の誘いがありました。 そんな中で、就職活動をするうちに、利益至上主義の民間企業の雰囲 気が肌に合わず、「公務員もいいかな。」と漠然と考えるようになり、公務 員の中でも、採用試験のハードルが比較的低かった(?)警察官に目を付 けたんです。 私 : 私と一緒で、あまり、高い志があったわけではないんですね。 補佐 : 正直、そのとおりです。 しかし、警察学校に入ってから、同期生に志望動機を聞いても、みんな がみんな「悪いやつを捕まえたい。」などと「熱い正義感」を持っているわ けではありませんでした。 でも、今では、みんなこの仕事に誇りと使命感を持ってバリバリ活躍して いますので、受験を希望する時点で、あまり肩に力を入れなくてもよいと思 います。 私 : 警察の仕事は不規則でキツイというイメージがあると思いますが、実際、 20年近く勤務してみていかがですか? 補佐 : 確かに、部署によって夜間・休日の呼び出しや、長期の出張など不規則 な勤務形態もありますが、これも慣れてくると「不規則な仕事」が「メリハリ ある仕事」と感じるようになるんです(笑)。そして、成果を挙げれば喜びに なり、疲れも吹っ飛びます。 まして、警察の仕事は組織で行なうチームプレーです。お互いカバーしつ つ、一人に大きな負担がかからないよう、勤務管理するようにしています。 私 : あと、警察官には異動がつきものですが、引越しなどで苦労はありませ んでしたか? 補佐 : 警察の場合、それぞれの勤務地(警察署)にアパート形式の官舎が完 備されていて、夫婦と子ども2人なら充分な広さがあり、不便を感じたこ とはありません。 私の場合、数えてみると警察学校を卒業してから、加賀方面や能登方 面、東京など9回も引越しして、やっとマイホームを建てて落ち着いたとこ ろです。 でも、それぞれの土地で知合いもでき、良い思い出もたくさんできまし た。 引越し9回は多いとしても、「色々な土地を知ることができる。」というプラ ス思考で考えれば、決して苦ではありません。 私 : 最後に、補佐が思う警察の魅力は? そして、警察官を目指す方たちに一言! 補佐 : 非常に幅広い人と接することができる仕事だということですね。 例えば、小さな子どもからお年寄り、被害者から犯罪者、外国人や会社 経営者、警護や警衛の仕事では大臣や皇室まで、警察官人生ではとても 多くの人と接する機会が待っています。 ですから、警察官を希望する人には、日頃から色々なことに関心、興味 を持ち、健全な常識を持つように心がけて欲しいと思います。 |