技能指導官に聞く!!
 

 石川県警では、大量退職・大量採用の時代に備えて、第一線での警察活動の低下を防止するため、警察業務に対する卓越した技能や知識を持つ職員7名を「技能指導官」に指定し、若手職員等に対し専門的な技能等の継承を行っています。

「技能指導官」とは、いわば、「警察業務のプロフェッショナル」です。

今回は、この技能指導官へアンケートを行ないました(^_^)
その結果を紹介します。


       「職務質問」のプロ      「暴力団対策」のプロ

○ どうして警察官に?
   白バイ隊員にあこがれて警察官の採用試験を受けま
 した。
   私が警察官になった35年前は暴走族が出始めた頃
 で、一般市民に迷惑をかける暴走族を取り締まりたかっ
 たからです。

○ 経歴をお願いします
   警察学校を卒業後、交番4年、白バイ9年、パトカー
 乗務14年の勤務を経た後、現在は、職務質問により、
 さまざまな犯罪者を検挙するため、県下の交番等に勤
 務する警察官の指導にあたっています。
   職務質問の醍醐味は、善良な一般市民を装い、平然
 と街の中にとけ込んでいる犯罪者を見抜き、様々なこと
 を質問することにより検挙するところにあります。

○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?
   近年、「治安が悪くなった」との言葉をよく耳にします。
 石川県警でも、いわゆる団塊の世代である諸先輩が大
 量に退職するため、取締り力の低下が心配されていま
 す。
   こうした中で、これまで日本が誇ってきた治安を回復
 するには、次代を担う若い警察官が一日も早く独り立ち
 し、県民の皆様の期待に応えることが必要です。
   犯罪者が一番怖いのが警察官の職務質問です。若
 手警察官には、失敗をおそれず積極的に職務質問を行
 い、治安を守る楯となってほしいと思います。

○ 皆さんへメッセージをお願いします!
   人間は生まれながらにして正義感というものを持ち合
 わせています。だからこそ、刑事ドラマなどで悪人が捕
 まるとスッキリした気分になりますよね。
   警察の仕事とは、いろいろな技能・手法で犯人の検挙
 を目指すものです。そのためには、当然、皆様方のご協
 力が必要です。
   一緒に安全で安心な街をつくりましょう!

○ どうして警察官に?
  駐在所の警察官が自宅に勧誘に来たのがきっかけ
 です。 当時、職業の選択肢に警察官はありませんで
 したが、親孝行のつもりで警察官になりました。途中で
 何度も辞めようと思いましたが、今となってみれば辞め
 なくて良かったと思っています。
                    
○ 経歴をお願いします
   警察学校を卒業後、温泉場での交番勤務となりまし
 た。ここでいろいろなことを学び、それがその後の私の
 警察人生の基盤となりました。その後駐在所に半年、
 交通係に半年勤務し、暴力係の新米刑事になりました。
   生活安全担当、知能犯担当、暴力団担当の刑事を
 経験し、現在、暴力団対策の指導などを行なっていま
 す。

○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?
   まずは、自分の仕事をきちんとこなせるようになって
 欲しいです。
   暴力係の刑事は見た目は強面(コワモテ)でも粋で
 格好良い。若い刑事さんには、柄に似合わず、気配りが
 出来て、相手の痛みが分かり、決して相手を見下した
 り、なめてかからず、いつも謙虚な気持ちで、懐が深く、
 仕事を振り返ることが出来る刑事になって欲しいです
 ね。仕事を覚えて、正確な判断が出来るよう実力をつけ
 て、次の階級を目指してほしいです。
 

○ 皆さんへメッセージをお願いします!

   社会の表、裏を肌で感じ取れることができる職業は
 警察官だけだと思います。人生の光と陰、まさに「陰」の
 部分をつぶさに見て取れ、その部分にメスを入れるこ
 とが出来るのが警察の魅力です。
      「薬物捜査」のプロ        「盗犯捜査」のプロ

○ どうして警察官に?
   高校三年生のとき、就職先を探している際、父親から
 「警察の試験を受験しないか」と勧められ、深く考えるこ
 ともなく受験したところ偶然にも合格し、現在に至ってい
 る次第です。


○ 経歴をお願いします

   拝命して37年経ちますが、その内の25年余りを薬物
 事件捜査に従事しています。その他に少年事件・風俗
 事件等を担当しました。
   薬物事件捜査といっても、間口が広く、覚せい剤事
 件、大麻事件、コカイン事件の他、最近出回っている合
 成麻薬事件などを担当しています。
   (※「拝命」とは、警察官になることです。)

○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?
   薬物事件は秘匿性の強い犯罪であり、窃盗・傷害事
 件のように被害に遭ったという届け出がないことから、
 いかにして事件を捜査のレールにのせるかが課題であ
 り、若い感覚でその時代時代にあった事件端緒を取っ
 て欲しいですね。何処に目を付けるかは、それぞれのセ
 ンスだと思っています。
   (※「端緒」とは、糸口、手がかりのことです。)

○ 皆さんへメッセージをお願いします!
   警察といっても担当する分野は広いです。
   私の場合は、24歳の時に薬物事件担当課に配属に
 なり、事件の捜査過程や犯人検挙の醍醐味を味わい、
 毎日が楽しくて、「天職」でなかろうかと思ったくらいで
 す。
   警察官を目指す皆さん!一緒に仕事が出来る日を楽
 しみに待っています。

○ どうして警察官に?
   東京の大学に行っていたのですが、長男でもあり、
 石川県に帰って就職したいと 思っていました。
   中でも、公務員になりたいと思っていたのですが、デ
 スクワークよりも身体を動かす仕事が性に合っている
 と思い警察官の採用試験を受けました。

○ 経歴をお願いします

   警察学校卒業後、交番勤務を1年半、看守係を1年
 半、その後は今日に至るまでの約25年間を刑事の仕
 事(大半が盗犯捜査)に携わっています。
   




○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?

   ホシ(被疑者)を追うのは、被害者のためです。
   刑事としての粘りや、人としての痛みが分かる捜査
 員であって欲しいです。
  そして、捜査の基本である、聞込み等、人から話を導
 き出す技術を身に付けて欲しいです。



○ 皆さんへメッセージをお願いします!

   警察の業務は、多岐にわたります。
   初めは交番勤務を経験し、その後専務(専門分野)
 の仕事に就くことになりますが、自分の適性にあった
 仕事に巡り会うことができると思います。
   警察は、皆さんの能力を十分に発揮することが出
 来る職場です!
         「鑑識」のプロ        

○ どうして警察官に?
   昔々、あるところをドライブ中に車両検問を受けまし
 た。その時、私に職務質問したお巡りさんが、偶然にも
 高校の同級生で、ヘルメットをかぶった制服姿が妙にカ
 ッコ良く、その日から警察官という仕事にあこがれを抱く
 ようになり、採用試験を受けました。


○ 経歴をお願いします
   能登の駐在所に勤務していた時、たまたま空いた鑑
 識係のポストにいれてもらったのがきっかけで、以来ず
 っと鑑識の仕事をしています
   現在、警察本部の鑑識課で、事件や事故現場の鑑
 識活動をしています。また、警察官の鑑識技術と知識向
 上のため、各警察署を巡回して実践的な鑑識活動の指
 導教養を行っています。

○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?
   著しく進化した最新の鑑識技術とともに、先輩から受
 け継いだ知識や手法、そして自身の経験から学んだも
 のを、次の世代へしっかりと継承して行きたいと思って
 います。

○ 皆さんへメッセージをお願いします!
   公務員の仕事の中でも、警察にはいろんな専門分野
 があり、それぞれの警察官が自分に適した職場で、やり
 がいのある仕事をしています。
   特に鑑識は、犯罪現場の、「物言わぬ物(資料)」から
 犯人を割り出す仕事をしており、自分が採取した指紋
 や、DNA鑑定から犯人が特定できた時は、凄い満足感
 と充実感が味わえます。

○ どうして警察官に?
   私が就職しようとした時は、第二次オイルショックと
 呼ばれた就職難の時期で、県内に就職したかった私
 にとって非常に厳しい状況でした。
   就職浪人をしていた時、実家に駐在さんが来て、
 「警察官を受験させないか?」と、声を掛けてくれたの
 がきっかけです。

○ 経歴をお願いします
   昭和52年に警察官になり、これまでに県内各地の9
 つの部署に勤務し今日に至っています。31年目となる
 警察人生の内、交通事故捜査や取締り等の交通部門
 に27年間携わり、たくさんの交通事故現場等に臨場し
 捜査してきました。その経験を、交通捜査の新人や若手
 警察官に指導し、一日も早く即戦力となる警察官を育て
 ることが現在の私の仕事です。

○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?
   仕事をする上において一番大切なものは、知識と技
 能です。知識は勉強で会得できますが、技能は経験で
 す。習得した知識を現場で応用できるよう、率先垂範し
 てより多くの現場に臨場して、経験を積んで欲しいと思
 います。             
   経験は自信につながります。「自分でもできる!」と
 いう技術を一つでも多く身につけて欲しいと思います。

○ 皆さんへメッセージをお願いします!
   警察官の仕事は、地域、交通、刑事等多種多様で
 す。テレビでお馴染みの格好いい刑事や白バイ隊、そ
 れに繊細な仕事の鑑識等様々な仕事があり、自分の
 個性や特技を生かせる職場です。自分のやりたい仕
 事が必ず見つかると思います。
        回答を見てみると、「警察官になりたい!」とい
う強い意志を持って警察官になった者は少ないこ
とがわかりました。
 でも、皆「やりがいのある仕事」と言っていますよね。
 しかも、「技能指導官」という、その道のプロフェ
ッショナルになっています。

 将来について迷っているアナタ!
 警察官を目指してみませんか?
 きっとアナタも「治安のプロフェッショナル」になれるはずです!
 「技能指導官」の心強いバックアップがあるので、特殊な業務といえども心配はいりません。

 警察は本当に魅力的な職場です。

 皆さんの将来の選択肢に、「警察官」が加われ
ばなと思います。

○ どうして警察官に?
   父は病気、母は離婚。はずれた道に行かぬようにと正
 義感の強い祖父母に育てられ、その意に沿って入った
 世界です。
  
○ 経歴をお願いします
    交番に1年勤務した後、管区機動隊に入ってデモの警
 備実施やサーキット族の取締りに連日出動し辛かったで
 すが、同じ釜の飯を食う「融和、団結」の世界を体験、座
 右の銘としています。その後は、交通警察に従事し、事
 故や取締りなどの経験を経て、平成17年から交通規制
 や管制の技能指導官に指定されています。
   (※「サーキット族」とは、今の暴走族のことです。)

○ 若手に一番伝えたいもの、期待しているものは?
   「やる気を起こせ、工夫や研究をしろ、良いところは盗
 め、困難な仕事でも逃げずに経験しろ、その経験が積み
 重なって他の者に出来ない自分の技術が生まれる」と先
 輩から言われました。個々の技術を享受することもさるこ
 とながら、積極性を持って仕事に取り組んでもらいたい
 です。

○ 皆さんへメッセージをお願いします!
   人のために役立ちたいとの思いから、最近は、ボラン
 ティア活動をする方が増えております。それを仕事として
 出来る警察官という職業には、達成感や満足感が沸き、
 補償も備えられているので、生き生きとした人生を歩め
 ます。

                                   

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