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容疑の少年、運転手らの携帯電話へし折る バスジャック

2008年7月18日3時0分

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 愛知県の東名高速上り線で、JR東海バス(名古屋市)の高速バスが刃物を持った少年に乗っ取られた事件で、監禁容疑などで逮捕された山口県宇部市の中学2年の少年(14)が、運転手や乗客から取り上げた携帯電話をへし折っていたことが17日、愛知県警への取材で分かった。乗客らが外部と連絡をとり、通報するのを妨げるためとみられ、県警は少年が冷静に犯行に及んでいたとみて、詳しく事情を聴いている。

 県警によると、乗っ取られたバスは2階建てで、乗客としてバスに乗っていた同社の社員(42)をのぞき、少年を含めた10人の乗客は2階席にいた。少年はバスジャック直後、運転手(39)をナイフで脅し、2階にいた乗客に1階へ下りるようアナウンスさせた。その際、乗客から携帯電話を取り上げ、集めた携帯電話を運転席の後ろの棚に置いたあと、一部をへし折ったという。

 少年は自分の携帯電話を持っていなかったため、同社から運転手に貸与されていた携帯電話も取り上げた。16日午後1時10分ごろ、その携帯電話を使って「バスジャックした」と自ら110番通報した。県警側が折り返し電話すると、少年は「パトカーを引き返させろ」などと要求。しばらくやりとりを続けているうちに、途中で通話が途切れたという。その後、説得を試みようとした県警側が何度か電話をかけたが、つながることはなかったという。逮捕後、少年がこの携帯電話もへし折っていたことが判明した。

 また、少年は犯行の動機について「親に怒られて、嫌がらせでやった」と供述。事件当時、説得にあたっていた警察官に、親から「死んでしまえ」「児童相談所へ行け」などと言われたことを明かしたという。

     ◇

 県警は17日、バスの運転手の立ち会いで乗っ取られたルートをたどったほか、岡崎署に駐車してあるバスの中で実況見分を実施するなどした。

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