県母親大会が14日、佐賀市の佐賀大学であり、「いじめ問題を考える」というテーマでシンポジウムが行われた。昨年いじめを苦に長男が自殺した福岡県筑前町の森美加さんらパネリスト3人と、同会の汐待和子実行委員長がいじめ問題について意見交換、子どもとしっかりと向き合う大切さなどについて話し合った。
母親を中心に400人が参加したシンポジウムでは、森さんのほか、いじめに遭った経験を持つ鹿児島県の黒川龍さん、佐賀女子短大教授で臨床心理士の田口香津子さんが出席。黒川さんは「いじめられている時、親には絶対に悟られたくなかった」と当時の心境を語り、親はささいな変化にも気が付くよう子どもと向き合わなければならないと提言した。
森さんは「自分の子どもには、いじめられていないかだけでなく、いじめていないかと問いかけることも必要」と話し、いじめを知った時、それをしっかりと受け止めてほしいと話した。
中学生の娘がいじめに遭ったという唐津市の女性(40)は「このような会を多く開き、一人一人が自分の問題として考えることが大事だと思う」と感想を話した。