携帯ブログに挑戦状、乱闘 決闘容疑で少年7人逮捕

 携帯電話のブログ(日記風サイト)で果たし合いを約束し、少年グループが乱闘したとして、宮城県警少年課と塩釜、仙台東両署の合同捜査班は16日までに、決闘などの疑いで、塩釜、多賀城両市などの無職少年や高校生男子ら7人を逮捕した。県警は重傷者が出た事件の危険性を重視し、県内では戦後初めて決闘容疑を適用した。

 県警によると、決闘をしたのは約10人と約40人の2グループ。逮捕された7人は16、17歳で、いずれも多数グループのメンバー。

 調べでは、少数グループの宮城県利府町の少年らが知人宅で悪口を言われたことに腹を立て5月20日、悪口を言ったとされる同県七ケ浜町の少年の携帯電話のブログに「挑戦状 おれらと闘わないか」「決闘に応じなければ一人一人やっつける」などと書き込んだ。多数グループの少年らも申し込みに応じ、両グループは翌21日夕、七ケ浜町の公園に集まった後、仙台市宮城野区の仙台港で乱闘した疑い。

 県警などによると、決闘を申し込まれた少年側は携帯電話のメールで仲間を招集。塩釜市や多賀城市、七ケ浜町などから約40人が木刀や金属バットなどの凶器を持って集まった。決闘は30分程度で終わったが、胸に木刀の破片が突き刺さるなど少数グループの6人が大けがをした。

 調べに対し、決闘を申し込んだ少年側は「乱闘シーンがあるビデオを仲間と見ているうちに興奮し、怒りを抑えられず決闘を申し込んだ」などと供述しているという。

 合同捜査班は、このほか多数グループ側の少年8人を既に傷害容疑で逮捕。8人は鑑別所で専門調査や診断などを受けている。合同捜査班は8人についても、決闘容疑の適用を検討している。決闘を申し込んだ側の少年を含む残る約35人については、関与の度合いを調べた上で書類送検する方針。

[決闘]法令の名称は「決闘罪に関する件」。決闘を挑んだり、応じたりする行為のほか、立ち会いや場所の提供も罪に問われる。1889年の制定後、適用例は少なかったが、少年グループ同士の抗争で、暴行や傷害での立件が難しい事件を解決する手段として、有効性が見直されている。
2008年07月16日水曜日

宮城

社会



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