岡山県笠岡市の漁港に停泊中の漁船から燃料が盗まれる被害が少なくとも5件相次いでいることが17日、県警の調べでわかった。燃料価格の高騰を背景に何者かが盗んだとみて窃盗容疑で調べている。
笠岡署の調べでは、同市神島外浦の漁港に係留中だった漁船から15日夕、ガソリン20リットル入りのポリ容器がなくなっていた。漁船を所有する男性が気づき、翌朝届け出た。
同市大島漁協では14日早朝、組合員の定置網漁の漁船から約20リットルの燃料が入ったタンク2個がなくなっているのが判明。14、15両日の一斉休漁が明けた16日早朝にも、別の漁船で燃料タンク1個の盗難が見つかったという。
同漁協の浅野正人組合長(75)は「最近は売り上げが少なく、漁師は休漁にまで追い込まれた状態で、燃料まで盗まれるとは踏んだりけったりだ」と嘆く。