韓国・ソウル市で名古屋名物のみそかつの老舗「矢場とん」(名古屋市中区)をまねた店が営業していた問題で、同社の鈴木孝幸社長は15日、韓国「YABATON」のオーナーが商標を譲渡したい意向を示していることを明らかにした。鈴木社長は同日からソウル市を訪れ、16日に「YABATON」側と面会して商標の譲渡を受ける方針。
鈴木社長によると、韓国の「YABATON」側から11日、韓国での商標登録を取り下げたいとの連絡を受け、協議した結果、商標譲渡の手続きを取ることになった。「YABATON」のオーナーは商標などを無断で使用したことを認めて謝罪しているといい、矢場とんは韓国の公正取引委員会への申し立ても取り下げる方針。
矢場とんは問題発覚以降、既に中国と台湾で商標登録を申請した。韓国でも今回、正式に矢場とんが商標登録されることになり、鈴木社長は「調査したうえでニーズがあれば海外にも出店したい。韓国が第一の候補になる」と話した。【米川直己】
毎日新聞 2008年7月16日 1時07分