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【ゆうゆうLife】医療 勤務医が辞める理由(下)大学頼りから住民協力へ (2/3ページ)

2008.7.17 07:54
藤本晴枝さん(左端)ら住民と情報交換する平山愛山・東金病院長(左から2人目)=千葉県東金市藤本晴枝さん(左端)ら住民と情報交換する平山愛山・東金病院長(左から2人目)=千葉県東金市

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 「住民の声を直接、医師に伝えることの効果の大きさを実感している」というのは、医師不足に悩む千葉県東金市の主婦、藤本晴枝さん(43)だ。藤本さんが代表を務めるNPO「地域医療を育てる会」は、地元の県立東金病院の研修生ら若手医師を対象に、コミュニケーション能力を磨く研修を実施している。

 研修では、若手医師が市民に「糖尿病について」など、医療の講話と質疑応答を行う。その後、市民が医師のコミュニケーション能力を採点する。説明が分かりやすいかどうか、声の大きさ、話す態度もチェックされる。東金病院の平井愛山(あいざん)院長も市民の意見を踏まえ、若手医師と改善に頭を悩ます。平井院長は「素人の患者さんに指導を受けることに、はじめは戸惑った医師も、技量アップにつながると好意的のようだ」という。

 こうした活動は、同病院に医師を派遣していた千葉大学医学部が医師を引き上げ、同病院が閉鎖の危機に直面したことから始まった。平井院長は全国を飛び回り、「当院に来れば地域医療を学べる」とアピール。藤本代表らに医師勧誘にも同行してもらったという。「専門医療もなければ、高度な施設もない。だからこそ、患者さんとの接し方のノウハウを蓄積していること、多くの疾病の中から最初の診断ができるプライマリーケアの場であることなどをアピールした」という。

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藤本晴枝さん(左端)ら住民と情報交換する平山愛山・東金病院長(左から2人目)=千葉県東金市
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