救急車では対応が難しい重症患者のもとに医師を派遣する医師派遣用緊急自動車「DMERC」が、多治見市前畑町、県立多治見病院(舟橋啓臣院長)に全国で初めて配備されることになった。今秋からスタート予定で、「地域医療に貢献したい」と関係者らは意気込んでいる。
この車両には、赤色灯とサイレンが備え付けられており、救急車と同様に優先走行できる。消防本部から派遣要請を受け、医師や看護師が同車両を運転し患者の元に急行、医師らは現場で救急車に乗り換え医療を施しつつ病院に向かうという運用方式。無線機などの設置以外は普通の乗用車と変わらず、低コストという利点もある。
今年4月に道交法施行令が改正され、患者を乗せない車両でも緊急車両として認められるようになったため同病院が計画。ヤマカ陶料(同市)社長の加藤智子さんが車両を寄贈した。諸装備含め計約500万円。
16日に贈呈式が行われ、舟橋院長は「24時間365日どこでも行ける。地域医療に一層貢献したい」と。加藤さんは「県病院にはお世話になった。感謝の思いを込めた」とあいさつ。続く出発式で、車両が会場から発進した。
東濃5市、可児市などや愛知県瀬戸市にも派遣され、医師と看護師計16人が乗り込む予定。訓練を経て9月から運用される。 |
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