武雄市の樋渡啓祐市長は、市民病院の民間移譲関連議案が可決された16日の臨時議会で、医師不足により4月から休止している市民病院の救急医療が9月に再開できるとの見通しを明らかにした。同関連議案の提案理由説明で示した。
樋渡市長は「(移譲先の優先交渉権者である医療法人財団)池友会と協定書を交わし、一刻も早く医師不足の解消を図るため(池友会から)医師を派遣してもらい、9月中に救急医療の完全再開を目指したい。今月中に2人、8月中旬までに5人の医師派遣を受ける」と説明した。
一方、民間移譲に反対してきた武雄杵島地区医師会の古賀義行会長は関連議案の可決について「市の方針は民間移譲ありき。休日・夜間診療など市から委託された事業は(市との協力関係を見直し)やらない方向で考えたい」と語っており、地域医療をめぐる混乱が続く恐れもある。
=2008/07/17付 西日本新聞朝刊=