覚醒(かくせい)剤や合成麻薬MDMAなどを使用したとして覚せい剤取締法違反などの罪で平成17年2月に東京地裁で懲役3年6月の実刑判決を受け、先月下旬、刑務所を満期出所したタレント、田代まさしさん(51)が16日、ライブハウス・阿佐ヶ谷ロフトA(東京都杉並区)で記者会見を開いた。
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田代さんは同日夜に行われた月刊「創」のトークライブにゲストとして出演するため、公の場に姿を現した。派手な赤のアロハシャツにジーンズ姿の田代さんは開口一番、「こんな私のために来ていただいてすみません」と軽く会釈した。田代さんは続けて「3年半という刑期を終えて出てきました。外の生活に全然慣れていない。自分なりにはみなさんから忘れられている存在だという気持ちも少しあったのでとまどっています」と、歯切れの悪い口調で心境を語った。
田代さんによると、現在、睡眠障害に悩まされており、薬を服用しているという。現在は親族のもとで暮らし、社会復帰に向けリハビリを続けている。収入は「(以前所属した)シャネルズの印税、年間3000円ぐらい」(田代さん)といい、親族からの借金や貯金を取り崩して生活しているという。今後の芸能界復帰については「先のことは未定」と答えるのみだった。
田代さんは時折、笑みをみせたものの、トレードマークの口ひげには白いものが混じり、貧乏揺すりや腕の震え、ろれつが回らない話し方など終始落ち着きがなかった。その理由は「緊張しているからです」と説明した。
刑務所でみたテレビ番組で、かつてメンバーとしてスポットライトを浴びた「ラッツ&スター」が田代さん抜きで出演していたエピソードを明かし、「何でおれだけここにいるんだろうと思った。ショックだった」と声を弱めた。
田代さんは判決の際、裁判長から「薬物依存性が強い」と指摘されていた。現在について「3年半は全然やってなかった。禁断症状も現れなかったし、夜、寝られなかったぐらい。自分なりには刑務所生活がつらかった。二度とこんなつらい思いはしたくないので、薬物をやる気はまったくありません」と断言したが、出所後に依存者支援の団体や医療機関に協力を求めるつもりはないという。
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