紙齢。新聞一面の上部、欄外の左に「第○○○○○号」とある数字が累積発行号数である紙齢です。山陽新聞朝刊は十九日に四万五千号の節目を迎えます。創刊(一八七九年)から百二十九年、地域、読者の皆さんに支えられ、ともに歩んできた数字です。
紙面製作に携わっていながら普段あまり気に留めていなかった数字ですが、節目の数字が迫ってくると、積み重ねられてきた歴史の重みを感じます。調べてみると、私が入社した一九九二年四月一日は三万九千二百二十七号でした。それから五千七百余、記者として数字に見合った成長ができたかどうか、背筋が伸びる思いです。ちなみにその日のトップ記事は、交通機関のストでした。
十九日には、朝刊とともに別刷りの特集が発行されます。岡山ゆかりのシンガー・ソングライター、アンジェラ・アキさんによる「ふるさと」への思いがフロントページ。本紙エリアを備前、備中、美作、備後、讃岐に分け、各地区から産業や文化、地域のあすを切り開くまちおこしグループ、伝統を守り続ける人物などを紹介。「私と山陽新聞」をテーマに寄せられた読者投稿では、本紙とのエピソードや思い出の数々がつづられています。
特集は計二十ページ。あらためて四万五千号の歴史を実感しながら、製作にあたりました。地域の熱い思いとともに、本紙と地域との深いきずな、地域への感謝の思いが伝わる紙面をお届けできればと思います。
(ニュース編集部・内田清志)