「癒されたかった」同じ犬を2度盗む
■43歳無職男を逮捕
同じ飼い犬を2度盗んだとして名古屋中川署は16日、本籍名古屋市中川区で住所不定、無職小林直人容疑者(43)を常習累犯窃盗の疑いで送検した。
調べでは小林容疑者は6月21日午後8時から22日午後6時ごろまでの間に、同市中川区の男性会社員(53)方車庫内にある犬小屋につながれていた飼い犬のコーギー(雄20歳)を盗んだ疑い。
調べに対し、容疑を認め「犬は餌を与えればなついてくれる。リードを引っ張れば自分の行きたい方向についてきてくれる。一人ぼっちになって寂しい目に遭うのを避けたかった。癒やされたかった。ほかにも中川区内で別の犬を1匹盗んだ」などと供述しているという。
小林容疑者は3年前にも同じ男性宅のコーギーを盗むなどして服役。6月19日に出所し、再び犯行に及んだ。サウナなどを転々としていたが、捜査の結果、小林容疑者が浮上し、14日、逮捕された。
小林容疑者は犬を手なずけるために犯行前に近くの居酒屋で牛すじやパセリなどをテイクアウト。犬小屋の現場には牛すじなどが散乱していた。
コーギーは21日夜、容疑者がリードでつないでいたはずの中川区富田町の住宅街の駐輪場から逃走。現在、行方を探しているという。男性の家族は「(コーギーは)家族同然。かわいがっていたのでみんなショックを受けている。早く見つかってほしい」と言葉少なだった。
小林容疑者は独身。捜査員は「その犬がよっぽどかわいかったのでは」と話していた。
小林容疑者は1986年に2件、87年に3件、98年に17件、2005年に2件、犬ばかりを盗んでいる『犬フェチ』。
中川区内で盗まれた別の犬は雑種。一時、行方が分からなかったが現在は見つかったという。
【写真説明】名古屋市中川区の男性会社員宅から盗まれたコーギー
(2008年7月16日更新)
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