【シカゴ=毛利靖子】15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は大幅反落。指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月物は前日比6.44ドル安の1バレル138.74ドルで引けた。米金融不安の再燃で原油需要の伸びが鈍るとの見方が広がった。機関投資家から持ち高整理の売り注文が相次ぎ、一時9ドル超安い135ドル台後半を付けた。
石油輸出国機構(OPEC)が同日公表した月次リポートで今年の世界石油需要見通しを下方修正。原油需要増をけん引してきた中国の経済成長の速度が2009年には鈍るとの指摘があったことも売りを誘発した。
市場では高値警戒感から値動きが荒くなっている。米議会は年金基金や投資ファンドの国際商品投資に制限を加えようとしており、心理的な重しになっている。(12:10)