尼崎産・松田１０奪三振　迷いなし決め球自在　

尼崎産-伊川谷　伊川谷打線を５安打完封した尼崎産の松田＝明石（撮影・浦田晃之介）

尼崎産４-０伊川谷

　１点リードながら、八回二死二、三塁のピンチ。尼崎産のエース松田はマウンドで、父の言葉を思い出した。「迷ったときは自信のある球で勝負しろ」。フルカウントから外角低めに直球を投げ込み、投ゴロに打ち取った。

　立ち上がりから、直球とスライダーを自在に操った。内角の直球で追い込み、最後は外角低めのスライダーで三振に仕留めた。「中盤以降、気持ちが乗ってきた」と松田。奪三振も１０を数えた。

　もともと、決め球の制球に難があった。「何度泣かされたことか」と岩崎監督。春の東阪神地区大会２回戦で打ち込まれたことが薬になり、制球力が向上した。「（次の）神港学園戦でも同じような投球をしたい」と松田。大一番を前に力を込めた。（植田治男）

　【評】尼崎産のエース松田が５安打完封。伸びのある直球と鋭く曲がるスライダーで、１０奪三振の好投を見せた。打線は四回一死一塁から、小椋の中越え三塁打で先制。九回には、今中の左越え二塁打などで３点を挙げ、突き放した。

　伊川谷は八回二死二、三塁の好機を生かすことができなかった。

(7/15 09:58)