16日午前9時10分ごろ、福井県おおい町の関西電力大飯原発1、2号機共用の原子炉補助建屋内で、男性作業員(37)が約3メートル下のホウ酸水のプール(水深12メートル)に落ちた。このプールは水中で使用済み核燃料を輸送装置に入れるためのもので、クレーンで別の作業員がすぐに引き上げた。関電によると、けがや体内及び外部被ばくはなかったという。
関電によると、作業員は当時、燃料外観検査装置の仮設台を取り外していた。安全ベルトをつないでいた仮設台が転落したため、一緒に落ちたという。
同社の原発で燃料プールなどに人が転落したのは初めて。プールは原子炉容器で燃やされた使用済み核燃料の保管プールにつながっており、放射線を遮るためホウ酸水を満たしている。【大久保陽一】
毎日新聞 2008年7月16日 22時23分