鳥取県内は七月に入って連日、最高気温が三〇度を超える猛暑に見舞われており、県東部地区では熱中症の症状で救急搬送される人が急増している。屋外だけでなく、屋内で就寝中に症状が出るケースもあり、医療関係者などが注意を呼び掛けている。
県東部消防局によると、今夏に熱中症の症状で救急搬送された人は十八人と昨年同期(二人)の九倍。十四日深夜には自宅で就寝中の鳥取市内の男性(78)が救急搬送されるなど、日中の屋外以外で熱中症にかかる人が少なくない。
熱中症は症状が軽いときはのどが渇いたり、めまいがするほか、足がつるなど筋肉痛がする。重症になると、意識障害やけいれんが起こり、体温が四〇度以上になって命にかかわるケースもあるという。
鳥取地方気象台によると、太平洋高気圧の勢力が強く、しばらくは最高気温が三〇度を超える厳しい暑さが続く見通し。暑さが本格化する八月にかけて熱中症がさらに増えることが懸念される。
県立中央病院の武田倬院長は「暑い日には屋外での激しい運動は控え、こまめに水分を取る。お年寄りは夜でもできるだけ涼しくして水分を取ることが大切」と話している。