コアイノベーション。
世界で最も使いやすいサーバオペレーティングシステム、Mac OS X Serverは、直観的でわかりやすいインターフェイスときわめて堅牢なUNIX基盤を備え、技術的な専門知識を持たないユーザでもサーバのセットアップと管理ができます。Mac OS X Serverはその発売以来、Open Directory、iCal Server、Podcast Producer、Wiki Server、NetBoot、NetInstall、 Xgridなど、数多くの新機能や革新的機能を提供してきました。次世代のMac OS X ServerであるSnow Leopard Serverは、ビジネスにより結びつくように設計された新しいコアソフトウェアテクノロジーとサービスを提供し、先端的ハードウェアの能力を最大限に引き出すことで、イノベーションの新しい潮流のための基盤を確立します。
iCal Server 2
オープンスタンダードに基づくカレンダー/スケジューリングサービスであるiCal Serverは、世界初の商用CalDAVカレンダーサーバです。Snow Leopard ServerではこのiCal Serverの次期メジャーリリースを搭載し、グループ/共有カレンダー、プッシュ型通知機能、iCal Serverユーザ以外への出席依頼メールの送信、自分のMacが使えない場所からでもWeb経由でカレンダーにアクセスできるブラウザベースのアプリケーションなどの新機能を提供します。
コラボレーション
Leopard Serverは、wiki、ブログ、メーリングリスト、RSSフィードを使った便利なオンライングループコラボレーションをビジネス環境に実現しました。Snow Leopard Serverは、iPhoneでの表示に最適化されたwikiやブログのテンプレート、複数wikiの一括コンテンツ検索、Quick Lookによる添付ファイル表示の新機能によってコラボレーションをさらに進化させます。またマイページでは、Webアプリケーションへのアクセス、通知の受信、現在のタスクの表示などの作業を1か所で実行できます。
リモートアクセス
今日、モバイルの世界が急速に拡大するなか、ビジネスネットワークへの安全なリモートアクセスは非常に重要な課題です。Snow Leopard Serverでは、ファイアウォールの外側にいるモバイルユーザに対してプッシュ型通知を配信します。モバイルユーザは、メール、アドレスブックの連絡先、カレンダー、特定の社内Webサイトにプロキシサービスを通じて安全にリモートアクセスできます。
マルチコア
今日、プロセッサの処理速度の向上には、クロックスピードの高速化よりもコアを追加するほうが効果的です。Snow Leopard Serverでは、新しいテクノロジー、「Grand Central」によって、Mac OS X Serverのマルチコアへの対応がさらに進化し、複数コアと複数プロセッサへのタスク割り当てを最適化することにより、卓越したマルチコアプロセッサ対応が実現されます。ディベロッパは、マルチコアシステムの能力を最大限に活用するプログラムをこれまでよりはるかに容易に作成できます。
ZFS
Snow Leopard Serverは、ビジネスクリティカルなサーバの導入に対応するため、ストレージのプール化、データ冗長性、自動エラー訂正、ダイナミックボリュームの拡張、スナップショットなどの最新機能を備えた高性能128ビットZFSファイルシステムの読み書きのサポートを追加します。
Podcast Producer 2
Podcast Producer 2は、クオリティの高いPodcastのエンコーディング、公開、配信のための一貫したソリューションです。新しく追加される直観的なワークフローエディタでは、効果的なPodcastを作成するための主な手順が表示されます。主な手順にはビデオの選択、トランジション、タイトル、エフェクトからウォーターマークやオーバレイの追加、エンコーディング形式や出力先の指定まで、あらゆる作業が組み込まれています。
デュアルビデオソースキャプチャ機能は、発表者とプレゼンテーション画面の両方を記録し、Podcastを使ったレクチャーに最適なピクチャインピクチャスタイルの表示をサポートします。Podcast Producerに新しく追加されたPodcastライブラリではローカルディスクに保存されたPodcastをホストできます。ホストされたPodcastは、自動生成されるAtom Webフィード経由でカテゴリーごとに購読できます。
Mail Server
Mac OS X Serverのオープンスタンダードに基づくメールサービスは、スモールビジネスやメールを社内で管理したい企業にとって理想的なサーバです。Snow Leopard Serverでは数千もの同時接続を処理できるようにエンジンが再設計され、パフォーマンスとスケーラビリティが劇的に向上します。メールサービスには、サーバ側のemailルールとバケーションメッセージの2つの拡張機能が追加されます。
Address Book Server
Snow Leopard Serverはオープンスタンダードに基づく初めてのAddress Book Serverを搭載し、複数のコンピュータ間でかつてないほど簡単に連絡先を共有できます。Address Book Serverは、最新のCardDAV仕様に基づきWebDAV経由でvCardsを交換するため、LDAPが持つスキーマの制限やセキュリティの問題に煩わされずに、個人やグループの連絡先を複数のコンピュータで共有したり、連絡先情報にリモートアクセスしたりできます。
64ビット
今日のサーバに搭載されている膨大なメモリ容量に対応するため、Snow Leopard Serverは64ビットカーネルテクノロジーを採用して、理論上、現在の500倍にあたる最大16TBの大容量RAMをサポートします。RAMの容量が大きいほどアプリケーションの動作が高速化し、確立できる同時ネットワーク接続数が劇的に増加します。
OpenCL
Snow Leopardのもうひとつの強力なテクノロジー、OpenCL(Open Compute Language)は、現在GPU(グラフィックスプロセッシングユニット)がギガフロップス単位で持っている膨大なコンピューティングパワーをディベロッパに解放し、汎用的な利用を可能にします。現在、約1兆オペレーション/秒にのぼるGPUの処理能力は、画像処理を行ってもまだ相当な余力があります。OpenCLは、その余力をゲノム解析、ビデオエンコーディング、シグナル処理、物理モデルや経済モデルのシミュレーションなどの高性能コンピューティングアプリケーションに活用します。