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【見つけた! みんなが輝く教育】診断書があっても信じてもらえない (1/2ページ)
このニュースのトピックス:言語・語学
視機能訓練の結果、文字が動いて見えることはなくなったのに、相変わらずアルファベットは覚えられず、形や音の似た漢字も書き間違えたり読み間違えたりする…。
担任教諭の理解が得られないので、マサミは養護教諭の勧めでディスレクシア(読み書きの学習障害)の正式な診断を受けました。ところが診断書を提出しても、担任は「マサミが学習障害だったら、他の生徒たち全員がそうだ」と言い放ったのでした。
アメリカやイギリス、北欧、香港などでは教育を受ける側の権利として、正式な診断があれば、テストを別室で受けられる▽テスト時間を延長してもらえる▽口頭試問に変更してもらえる−など発達的な課題を踏まえた評価が基本的に実施されています。
我(わ)が国でも教育再生会議の第1次報告書には、全国学力テストの際に「文部科学省は、配慮が必要なすべての子供の学力が把握できるよう、別室受験や問題の朗読、問題用紙の拡大等の配慮を徹底する」と、認知と学習スタイルの多様性を踏まえた評価を実施すべきだと明記されています。
診断書があれば、高校受験時に別室受験や時間延長を認めている自治体もあります。ですが、一般の教育現場では、多様性に応じた評価方法はほとんど実施されていないのが現状です。
マサミの場合、問題用紙を130%程度拡大するだけでかなり違ったのですが、担任は「特別扱いはわがまま」と聞く耳をもちません。