the pupil

後編


あれから1ヶ月後
翔「山下さん、俺がんばるよ。試合に出れるようになったら、見に来てくれる?」
優「そーね、試合に出れるようになったらね」

半年後
翔「こんにちわー」
看護婦「桜井くん?久しぶりね、どうかしたの?」
翔「山下さん、いる?」
看護婦「山下さん?あの人実習生だったからね。学校に行ってみたら?」
翔「俺そんな時間ないからなぁ・・・」
看護婦「あ、でも明日くるはずよ。」
翔「そうか・・・・じゃあ、日曜日の9:00から○○体育館って伝えて」
看護婦「それだけでいいの?」
翔「うん。じゃあ、さよなら」
看護婦「ばいばい」

日曜日
「桜井、最初から飛ばして行け」
翔「はい!」
審判「始めます!」

相手チームのベンチ「おい、あの5番、桜井だよな?」
     〃      「ああ、そうだぜ」
     〃      「あいつ怪我してたんじゃねーのか?」
     〃      「あれが怪我してたやつのジャンプかよ・・・」

そう、俺は、誰よりも高く、長く、飛んでいた

試合終了後
「お疲れ」
翔「山下さん・・・・」
優「ちゃんと飛べたじゃん」
翔「約束、守ってよな」
優「わかってるって」
翔「なんで俺と一緒だったの?」
優「私もね、中学の時に、試合中、アキレス健、切ったんだ。
  そのときに、看病してくれた看護婦さんが、教えてくれたんだ」
翔「なんて?」
優「『鳥だって、簡単に飛んでるわけじゃない、飛ぶまでに、長い道のりがあったんだ』って」
翔「ふーん」
優「それで、もっかい、がんばろうって思ったの。 看護婦になりたいのも、その人みたいになりたいから」
翔「だから、実習にきてたんだ」
優「そう」
翔「山下さん、・・・・・」
優「何?」
翔「俺なんて、二つも年下だけど、」
優「だけど?」
翔「付き合ってください!」
優「誰と、誰が?」
翔「俺と、山下さん」
優「えーっ!」
翔「迷惑、でした?」
優「そんなことないよ・・・・」
翔「ってことは?」
優「私、翔君より2つも年上だよ?」
翔「それでもいい」
優「本当に?」
翔「本気じゃなかったら、こんなこと言わない」
優「じゃあ、いいよ」
翔「本当!?やったぁー」
優「翔君、こっちむいて」
翔「え?」
Kiss
翔「山下さん・・?」
優「これくらい、慣れてね。それと、優って呼んでよね、彼氏なんだから」
翔「優・・・」
優「じゃあ、帰ろっか」
翔「うん」

飛べなくなった、俺に、力を与えてくれたのは、優しさ、だった。

the end

あとがき:やっと終わった。にしても、同じJrで、よー2つも1日
      (っつーか、2、3時間くらい?)で書けたわ。
      自分で自分を誉めてやりたい。
      じゃあ、また会いましょう 

翔の小説でした。