大阪市役所を訪れた男性が警備員らから「二度と来るな、あほ」などと言われて精神的苦痛を受けたとして、市に慰謝料150万円を求めた訴訟で、大阪地裁は15日、10万円の支払いを市に命じる判決を言い渡した。石井寛明裁判官は「警備員らの言動は男性を著しく侮辱するもので、必要かつ相当な警備の範囲を逸脱している」と指摘した。
判決によると、男性は昨年2月、大阪市西成区のビルで大量の住民登録がされていた問題で、市が住民票を削除しようとする対応について職員と話をするために市役所を訪問。1階ロビーにいた警備員らに追尾されて抗議したところもみ合いになり、警備員らから「手をついて謝れ」「二度と来るな、あほ」などと怒鳴られた。