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養殖マグロ、大きく育て! 近大などが「新餌」開発

2007.12.24 17:29
このニュースのトピックス企業吸収・合併・提携

 近畿大水産研究所は高知大と水産会社大手「日清丸紅飼料」(東京)と共同で、養殖クロマグロの稚魚用に、生き餌と成長度合いが変わらない新たな配合飼料を開発した。生き餌に頼らない養殖が可能になり、世界のマグロ養殖にとって大きな前進となる。

 サバやアジなどの生き餌は、マグロの口に合うように切る手間暇や冷凍保管のコストがかかる。扱いやすい配合飼料が求められていたが、稚魚が大きく成長しないのがネックだった。

 研究所は、従来の配合飼料に含まれる魚粉のタンパク質が加熱処理で変化し、消化吸収しにくいことを発見。酵素でタンパク質を吸収しやすく処理した魚粉を使って配合飼料をつくった。

 孵化(ふか)後25日の体長2センチの稚魚に配合飼料を与えると、4カ月後には体長20センチ、体重400〜500グラムにまで成長。孵化後40日の稚魚に生き餌と配合飼料を2週間与えて比較すると、成長速度はほぼ同じで、体重増加に与えた影響は配合飼料の方が約2割大きかった。

 今後は、出荷できる30〜60キロまで配合飼料のみで育つか研究する方針で、開発チームリーダーの滝井健二教授は「配合飼料で水銀含量を低くし、安全でおいしいマグロを供給できる。酵素でコストが高くなるので、いかに安くするか努力が必要だ」としている。

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