県立中央病院の2007年度病院事業会計決算見込みが14日、分かった。純損益は5億2112万4千円の赤字で、外来収益の増や職員給与費の減により06年度に比べて11億1492万円の収支改善が図られたが、累積欠損金は25億9886万5千円となった。減価償却費などを除いた現金ベースの実質損益は7億4750万6千円の黒字で、過去最高となった。

 07年度は地方公営企業法を全部適用して初めての決算。県病院局によると、総収益は159億5320万7千円、総費用は164億7433万1千円。
 収益面では、外来患者数は06年度に比べて4500人余り減少したが、高額で専門性の高いがんやリウマチ治療による薬剤投与や入院前の検査収入が増加、外来収益の平均単価が上がった。給与費を見ると、06年度に比べ退職金が7億円ほど減った。06年度に看護師の勧奨退職が大量にあったためで、07年度は看護師の平均年齢が低くなり給与平均単価も下がった
 同病院局は「07年度は外来収益が増え給与費が少なかったことが収支の改善につながった。その影には地道な経営改善の努力があったと思う」としながら、「しかし原油高騰に伴う燃料費増加などで08年度は厳しい収支が予想される。さらなる経営努力が要する」と語った。