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50代女性が20分で3キロ移動? 金剛山射殺の謎

2008年7月14日20時53分

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 【ソウル=稲田清英】早朝に何が起こったのか――。北朝鮮の金剛山を観光中に、北朝鮮軍兵士に射殺された53歳の韓国人女性について、北朝鮮の説明への疑念が韓国で高まっている。女性が20分間で3キロ以上も移動した計算になり、「不自然だ」とする指摘が相次いでいる。

 北朝鮮側の説明では、女性は軍事警戒区域に侵入。途中で北朝鮮兵に発見されたため、制止を振り切って観光区域側に引き返し、警告射撃後も逃走したため銃撃した。女性が銃撃を受けたのは11日午前4時50分ごろとしている。

 女性が外出する姿は、ホテルの防犯カメラに残っていた。時間は、同日午前4時半ごろ。韓国統一省は、警戒区域までの距離と侵入して引き返した距離の計約3.3キロを約20分間で行き来した計算になる、と指摘。「53歳の平均的な女性の健康や(足元が)砂場だったことから、納得するのは難しい」とし、韓国メディアも疑問視している。

 韓国統一省報道官は14日の会見で「事件自体がミステリー。政府レベルの現地調査を経て疑惑を解明すべきだ」と主張。調査団受け入れを改めて要求した。12日にも、銃撃時刻には「肉眼でも人物確認が容易な明るさだった」と、「偶発的」との北側の説明に疑問を投げかけた。

 警戒区域のフェンス近くには北朝鮮の防犯カメラがあったことも分かったが、北朝鮮は調査団の訪朝を拒否しており、韓国側が映像を確認するのは困難とみられる。

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