2008年 7月 14日
燃料費高騰・・岡山県漁連が一斉休漁
燃料費高騰の現状を訴えるため、岡山県内約2100人の漁師が14日から一斉に休漁しています。岡山県内でもっとも漁獲量の多い備前市の日生漁協でも14日は一斉に休漁しています。13日水揚げされた魚があるため、セリなどの風景は普段通りでしたが、初めての休漁に漁師の心境は複雑なようです。休漁に伴い地物の魚を販売する直売所、「五味の市」も臨時休業となりました。漁業にかかる燃料費は4年前の約2倍に跳ね上がり、漁に出るだけ赤字という悪循環に陥っている漁師もいます。こうした現状を訴えようと岡山県内の約2100人の漁師が14日から一斉休漁に踏切りました。13日は全国で、一斉に休漁します。

犬島貝塚の年代判明
岡山市の犬島にある遺跡、犬島貝塚を調査している研究チームの分析で貝塚の年代が9800年から9600年前のものと分りました。専門家は瀬戸内海が誕生したルーツを示す重要な手がかりと話しています。犬島貝塚は岡山市の犬島の西の「地竹の子島」にある遺跡で高さ5メートルのがけにヤマトシジミの層が厚さ約40センチにわたり露出しています。14日は貝塚に詳しい国立歴史民俗博物館の春成秀爾名誉教授が島を訪れ、現状を確認しました。今年5月から行っている研究チームの調査では貝塚から発見された土器とヤマトシジミを分析した結果、貝塚の年代は9800年から9600年前のものと分りました。当時、陸地だった瀬戸内海で縄文時代の温暖化により、海面が上昇したことを示すもので、瀬戸内海誕生の過程を知る貴重な発見ということです。研究チームでは来月から貝塚の発掘調査を行い、瀬戸内海誕生のルーツを解明することにしています。

美作市議会議員に有罪判決
職員の懲戒処分を副市長に強要したとして職務強要などの罪に問われている美作市議会議員の男に、岡山地方裁判所は14日、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。判決を受けたのは美作市議会議員の岩江正行被告62歳です。判決によりますと岩江被告は知り合いが料金の滞納で水道を止められたことに腹を立て、去年11月、担当職員の懲戒処分を副市長に強要するなどしたものです。判決で岡山地方裁判所の次田和明裁判官は「議会を通じて市の執行部と交渉すべきところを直接、脅迫したことは許されるべきものではないが、地域に対する貢献も少なくない」として懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。OHKの取材に対し岩江被告は「判決は事実とは違う。不服だ。」とした上で、今後、控訴を前提に弁護士と相談したいと話しました。

クラレ煙突取り壊し
大手化学・繊維メーカークラレの倉敷事業所にある、高さ約50メートルの煙突の取り壊しが14日から始まりました。今回、取り壊されるのは倉敷市酒津のクラレ倉敷事業所にある高さ47.5メートルの2本の煙突です。それぞれ1931年、1933年に建設されたもので、長年、工場のボイラー用として活躍してきました。工事開始を前に行われた式典では、神事を行ったあと、クラレの伊藤文大社長など3人が煙突に木槌を打って工事の安全を祈りました。クラレでは施設の老朽化や周辺地域の市街地化のため、玉島地区に新たな生産拠点を建設し、おととし2月から倉敷事業所の大部分の機能を移転しています。煙突の取り壊しは来月末には完了する予定です。

水難事故防止の出前講座
夏休みを前に、子供たちの水難事故を防ぐ新たな取り組みです。玉野市の小学校で14日、元潜水士による出張講座が開かれました。この出張講座は、玉野海上保安部が初めて開いたものです。市立山田小学校の児童45人を前に元潜水士の佐藤哲さんがペットボトルを使った救助法を紹介しました。「仰向けになって空のペットボトルを抱えると顔の部分が水面から出て、長い時間、浮き続ける事ができます」と説明していました。このあと全員が服を着たままプールに入り、泳ぎにくくなる事を学んでいました。岡山県では去年、海水浴中などに7件の水難事故が発生していて2人が亡くなっています。玉野海上保安部では、今後、県内5つの小学校で、出張講座を開く事にしています。

耐震強度不足の善通寺東中学校に新校舎完成
おととし、耐震強度不足で校舎が使用禁止となった善通寺市の中学校に、14日、新しい校舎が完成し、竣工式が行われました。式では吹奏楽部の生徒が新校舎完成を記念して作った曲を披露したあと、関係者がテープカットをして竣工を祝いました。善通寺東中学校の新しい校舎は鉄筋コンクリート造りの4階建てで、総事業費約10億円をかけて建設されました。前の校舎のコンクリートが著しく劣化し、震度4程度の地震で倒壊する恐れがあることが判明したのがおととし8月。その後約2年間、生徒たちは近くの小学校の教室を借りたり、仮設校舎での授業を余儀なくされていました。引っ越し作業は今週中に行われ、生徒たちは2学期から新校舎での学校生活をスタートさせます。

警察学校でトイレ掃除
警察官の卵たちがトイレ掃除を通じて、精神を鍛える実習が高松市の香川県警察学校で行われました。実習には初任科の生徒41人が参加。素足でトイレに入り、汚れのこびり付いた便器にひるむことなく、約1時間半に渡って、素手で丹念に磨き上げました。この実習、トイレ掃除の大切さを全国に呼びかけている「日本を美しくする会」の協力で実現したもので、トイレを磨くことで、心も磨き、精神力を高めるのがねらいです。香川県警察学校では今後もこの実習を続け、強い正義感を持った警察官を育てていきたいと話しています。

路線バスに乗用車衝突、2人ケガ
14日朝、岡山市中心部の県道交差点で路線バスに乗用車が衝突する事故があり、バスの乗客2人が軽いケガをしました。14日、午前7時15分ごろ岡山市丸の内の県道交差点で赤信号で交差点に進入してきた乗用車が縁石に接触し、その弾みで歩行者の横断を待っていた東岡山発、備前市片上行きの宇野バスに衝突しました。この事故でバスの乗客約20人のうち、2人が軽いケガをしました。乗用車の運転手にケガはありませんでした。事故現場は信号機のある見通しの良い交差点で警察では岡山市に住む19歳の男性が運転する乗用車がなぜ、赤信号で交差点に進入したのかなど事故の詳しい原因を調べています。

サマージャンボ宝くじ発売
1等と前後賞あわせて3億円が当たるサマージャンボ宝くじが14日から全国で一斉に発売されました。今年のサマージャンボ宝くじは1等の2億円が40本。1等の前後賞、5千万円が80本。2等の1億円は80本と、億万長者の可能性は120本となっています。岡山市のみずほ銀行岡山支店の宝くじ売り場には午前9時の発売開始同時に次々と客が訪れ、宝くじを買い求めていました。サマージャンボ宝くじは1枚300円で、来月1日まで販売されます。

さぬき市志度の桐下駄づくり
香川県の伝統的工芸品、桐下駄づくりが、さぬき市の志度地区で最盛期を迎えています。国産の桐を使い、手作業で仕上げられた「桐下駄」は、さぬき市に100年ほど前から伝わる伝統的工芸品です。今年で創業約90年を迎える、山西就治さんの作業場では、夏祭りのシーズンを前に、出荷作業に追われています。天然のろうを塗り、丁寧に磨きながら艶を出していく、昔ながらの工程が施されます。志度の桐下駄は、東京や関西などの問屋に年間約9万足が出荷されていますが、そのうちの半分を、5月からお盆までの約3か月間に生産しています。カランコロンと風流な足音を響かせる志度の桐下駄。山西さんの作業場ではもう、しばらく忙しい日々が続きそうです。