ニュース: 経済・IT RSS feed
一斉休漁で魚値上げも? 寿司店は困惑 (2/2ページ)
ただ、休漁の実行は以前から公表されていたため、スーパー大手の「イトーヨーカ堂」では冷凍の魚を準備し、専用のいけすにも養殖の鮮魚を蓄えている。江戸川区のあるスーパーの生鮮担当者は「刺し身を小さな容器で売るなどして、価格維持に努める」と話した。
一方で、街の寿司店の不安は大きい。東京都北区の「志満ずし」の店主、大木洋さん(65)は「冷凍物は使わないし、買いだめはしない。最悪の場合は店を閉める」。江戸川区の「石寿司」の店主、浜中九三夫さん(67)は「常連客がいるので急に休めない。売値を上げることもできない」と困り顔だ。
そのうえ、来月に漁期が始まるサンマでも、全国さんま棒受網(ぼううけあみ)漁業協同組合が14日、大型船の休漁を1日間行うと発表した。政府・与党もこうした事態に配慮し、自民党の谷垣禎一政調会長は15日に行われる全漁連などの集会に出席する。農水省の白須敏朗事務次官は14日、燃油代補填こそ認めなかったが、休漁を「やむにやまれぬ行動」とし、「消費者に(負担を)お願いせざるを得ないのでは」と、魚の長期的値上げに理解を示した。