ニュース: 経済・IT RSS feed
一斉休漁で魚値上げも? 寿司店は困惑 (1/2ページ)
燃油価格高騰による窮状を訴えるため、全国各地の漁船が14日から15日未明にかけ、出漁を取りやめる。15日には全国20万隻のほぼすべてが一斉に休漁する見通しで、輸入を除くほとんどの鮮魚の水揚げが止まる異例の事態となる。卸業者やスーパーなどは大量の鮮魚をいけすなどに蓄えているが、一般の寿司(すし)店では「休業するしかない」と悲痛な声も聞かれる。農林水産省も鮮魚の値上げを認める姿勢を示し、一般の食卓にも影響が出そうだ。
休漁は、全国漁業協同組合連合会(全漁連)など16団体の主導。漁船の燃油が5年前の約3倍近くにまで高騰しているとして、政府・与党に高騰分の直接補填(ほてん)などを求めると同時に、傘下の漁船に対して15日に休漁するよう呼びかけた。
国内のほとんどの漁船はこの16団体所属で、岡山、神奈川県などでは14日から、他の多くの地域でも15日未明から休漁に入る。
このため16日には、水揚げされたばかりの国産鮮魚が全国の市場から消え、一時的に魚の値上がりも予想される。各市場では卸業者が対応に追われており、東京・築地の仲卸業者団体は「休漁に備え、業者はいけすに魚を蓄えているが、初めてのことで何が起きるのか…」と不安な表情だ。