福岡市立こども病院・感染症センター(中央区)の整備問題で、市が打ち出している人工島(東区)への移転方針に反対する同病院の患者、家族らが14日、「福岡市こども病院人工島移転の是非を問う住民投票を実現させる会」を結成した。人工島移転に対し、市民の賛否を問う住民投票条例の制定を吉田宏市長に直接請求するため、8月末から署名活動を始める。
同会は、患者や家族でつくる「こども病院の人工島移転を考える会」のメンバーが中心。考える会はこれまで、約7万4000人分の署名を添え、市に人工島移転反対の要望書を提出済みだが、「自分たちの声が市の方針決定に反映されていない」と反発していた。
条例制定請求に向け、請求代表者の選任など準備を進め、8月末から1カ月、直接請求に必要な有権者の50分の1(約2万2400人)の署名を集める。3万人を目標に掲げている。
市はこども病院の整備先について人工島を軸に検討中で、今月中に最終決定する。
=2008/07/14付 西日本新聞夕刊=