出産時の事故で重い脳性まひになった子の救済制度は、来年1月1日に生まれた子から対象に始まることが14日決まった。補償額は、一時金600万円と子が20歳になるまで毎年120万円で、計3千万円になる。
制度を運営する財団法人・日本医療機能評価機構が同日、産科医療補償制度運営委員会を開き、方針を決めた。
補償対象は、原則妊娠33週以降に体重2千グラム以上で誕生した子。医師の過失の有無にかかわらず支払われる。
染色体異常など先天的な要因の場合は補償を受けられない。また出産した施設が、損害保険会社6社共同で扱われる「産科医療補償責任保険」に加入している必要がある。同機構は加入施設にシンボルマークの掲示を求める予定。
保険料3万円は、妊婦が支払う出産費用に上乗せされるとみられる。このため厚生労働省は、健康保険の出産一時金を引き上げる方針だ。