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資料流出:盧前大統領、資料の返還を拒否(上)

資料の返還をめぐる対立、検察捜査に発展も

「e知園」のほかにも、私邸に大規模なシステム 

 盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領側と、国家記録院の鄭鎮澈(チョン・ジンチョル)院長をはじめとする政府の調査団は13日、慶尚南道金海市進永邑ポンハ村の盧前大統領の私邸で初めて顔を合わせ、盧前大統領側が大統領府の資料を持ち帰ったとされる問題をめぐって激しく対立した。盧前大統領側は国家記録院の同意を得ず、資料の持ち出しを強行したことについては認めたものの、資料の返還は事実上拒否した。これを受け、両者の対立は検察の捜査にまで発展する可能性が高まった。

◆真っ向から対立した政府と盧前大統領 

盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領側が13日、慶尚南道金海市進永邑ポンハ村の私邸で、大統領府の資料を持ち帰ったとされる問題に関する国家記録院の調査団との交渉について、報道陣に対し説明している。/写真=キム・ヨンウ記者
 鄭院長や行政安全部の金栄浩(キム・ヨンホ)第1次官、大統領記録館の林相景(イム・サンギョン)館長など5人からなる政府の調査団はこの日、午前10時20分ごろに盧前大統領の私邸に到着し、盧前大統領と対面した。盧前大統領は「閲覧権を持つわたしが資料を持ち帰ったのに、なぜ“流出”などという悪意的な表現を使うのか」と大統領府を批判した。これに対し鄭院長らは、「大統領に関する資料が国家記録院の外にあるということ自体が違法であるため、すぐに返還してほしい」と求めたが、盧前大統領は「主に夜間、研究したり執筆したりするのに必要なので、私邸で資料を閲覧できるようにしてくれれば、資料を返還する」として、専用のオンラインサービスを提供するよう求めた。

 盧前大統領はその後、一旦その場を離れたが、50分後に再び現れ、「疑わしいことがあるのなら確認してほしい。わたしが資料を渡さないというのは、わたしに対する侮辱だ」と発言した。これに対し政府側は、「資料を返してくれたら、閲覧サービスを提供する」と告げた。

 この間、盧前大統領は2回にわたって私邸の外へ出て、訪れた観光客たちに対し「あの人たち(鄭院長ら)が、向こう(大統領府)の意向を気にしているのか、あまり話をしようとしない。話し合いが成り立たない」「わたしが(これまで明らかになった資料の)ほかに持ち帰った資料があるかどうか、すべて確認されるだろう」と語った。一方、一旦引き上げた政府の調査団も午後、ポンハ村で記者会見を開き、資料の返還を改めて求めた。

金海=ペ・ソンギュ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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