愛媛県宇和島市の中学校の男性教諭が、学年集会に遅刻した2年生の男女83人全員の頭を殴っていたことが11日、分かった。このうち7人の頭にこぶができたといい、教諭は「行き過ぎた指導だった」と謝罪した。
同校によると、今月3日、乱れた生活態度を指導するための学年集会に、3クラスの生徒83人が7分遅刻。開始時間に生徒が集まらずイライラしていた教諭は、「お前たちは何してるんだ。正座しろ!」と怒鳴り、順番に右手でげんこつを見舞った。会場の音楽室にいた教諭6人の誰もが止められなかったという。
同校では集会の場合、開始時間3分前に予鈴が流れ、それから生徒が並んで会場に向かうシステムで、生徒はこの方法でクラスごとに担任に引率され会場に入っていた。
学校側は「生徒がふざけていて遅れたわけではなく、このシステムに問題があった」として、生徒と保護者に謝罪した。大半の生徒は「何で殴られたのかわからない」と怒っていたという。
教諭は5年前に赴任。音楽を担当し、2年の学年副主任を務めている。校長は「生活指導に熱心な先生だが、暴力で生徒を指導することはあってはならないこと。迷惑をかけて申し訳ない」と話している。