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20代 働く女子の実態 エンタメ
2008年07月13日
【働く女子の実態】身近だけれど結構知らないあの世界『ラブホテル進化論』

現役女子大学院生による「ラブホテル」がテーマの修士論文を書籍化。しかも、帯に登場する著者は美人。このスペックだけで、かなり興味を惹かれる人も多いはず。でもやっぱり女性にとっては、「ラブホテル」というタイトルのついた書籍をレジまで持っていくのはちょっと恥ずかしいでしょうか。

著者の金さんも、研究を始める前には電車の中吊り広告で週刊誌の「ラブホテル特集」などを見かけて赤面してしまうという、普通の女子大生だったのだそう。それが、「デートで普通にラブホテルへ行く」「ラブホテルでもエッチばかりするわけじゃない」と屈託なく語る後輩たちを見て、「ラブホテルをめぐる若者の意識の変化に興味が湧いた」と研究を始めることに。

どうして回転ベッドが2人のムードを盛り上げるのか(よく考えてみればベッドがまわるだけなのに?)、女性の1人利用が敬遠される理由(金さんは実際に1人で訪れて断られたという)など、身近だけれど結構知らないラブホテルの謎が女性にも読みやすく解説されています。1970年代に存在したという、じゅうたんの真ん中から隠しベッドが現れる部屋や天井がパッカリ割れてプラネタリウムを見ることができる部屋など、どこかほほえましくさえ感じられるラブホテル建築の紹介も。

あとがきで著者自身も書いていますが、行間から、著者はかなり天真爛漫な人なのだろうということが感じられます。驚くのは、コメントをもらった人の数の多さ。特殊な業界に関係する人であること、インタビューを受ける人にしてみれば論文にコメントすることなんてなんの得もないことを考えると、断られることも多かったはず。
親切な人との偶然の出会いから、ラブホテルの経営者たちに取材することができた経緯が最初の方に書かれていますが、それも著者の人柄があったからこそなのかも。

インターネットで何でも調べられる時代。だけど、これまで誰も調べたことのない内容はネットの中には存在しません。歩き回り、人に会いに行って求めた情報は自分だけのもの。埋もれている情報を探すことを楽しんでいるのであろう著者の姿に、同世代として清々しさを感じた一冊でした。

ラブホテル進化論-帯.jpg
『ラブホテル進化論』(金益見・文春新書/2008年)

(小川たまか/プレスラボ)



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