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話にならない韓国人の国語力(下)

 就職サイト「ジョブ・コリア」は昨年11月、韓国企業の人事担当者330人を対象にアンケート調査を行った。「新入社員の国語力に満足しているか」という質問に、「かなり不満」と回答した人事担当者は49.4%、「非常に不満」と回答した人事担当者は10.3%で、合わせて59.7%だった。また、就職サイト「サラム・イン」が先月、会社員1198人を対象に「あなたの国語力は何点くらい?」と聞いたところ、回答者自身がつけた点数の平均は100点満点中72点だった。

 専門家は「これほどまでに韓国人の国語力が下がったのは、韓国語の70%が漢字の組み合わせによる漢字語であるのにもかかわらず、学校で漢字教育が後回しにされてきたため」と指摘する。

 ソウル大学国文科の李鍾黙(イ・ジョンムク)教授は「国語力が低下した最大の原因は、学校で漢字教育をなおざりにしてきたため。学校での漢字教育を強化し、子供のころから古典を中心に良質な読書を続けてこそ、根本的な国語力が身に付く」と話す。

 また、読書不足もこうした国語力低下の原因だ。今年2月に文化観光部が発表した「国民読書実態調査」によると、韓国の成人の月平均読書量は1冊で、4人に一人は1年間まったく本を読んでいないことが分かった。

 これを受け、国立国語院(イ・サンギュ院長)は今月中旬、統計庁が1970年に実施して以来38年ぶりという識字率調査を、全国19歳から70歳までの成人7000人を対象に実施することを決めた。非識字者の割合は66年の統計庁調査で8.9%、70年の調査で7%だったが、それ以降は「文字が読めない人は韓国にほとんどいない」という判断の下、調査自体が行われてこなかった。

 国立国語院のチョン・ヒウォン研究員は「“韓国人の国語力は大幅に低下している”という指摘が最近多いため、識字率をはじめ国語理解力・文章読解力・全般的な国語力について調査することにした」と話している。

オ・ユンヒ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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