June 05, 2006
ランプパスの秘密
成田の第1ターミナル南ウイングの開業に伴い、
スターアライアンス系列の航空会社がお引越しをしました。
まあ要はANAグループが南ウイングを我が物顔で使えるわけです。
今まで第2ターミナルのJALの横で細々とやっていたわけですから、
それくらいさせてあげてもいいのかも知れません。
(実際南ウイングは恥ずかしいくらいANA一色ですが・・・)
同時に、ANAのオペレーションセンターのビルも新築(!)されました。
南ウイングから少し遠いのが玉にキズですが、
近未来的なデザインでかっこいい!
NAA(成田国際空港株式会社)のビルがその横にありますが、
もはや隔世の感があります・・・
(ちなみにこのビルは昔のJALのオペセン)
また、移転によって不要となるANAの旧オペセンは、
またしてもNAAがお下がりで使うようです。
閑話休題。今日はランプパスのお話です。
前回、ランプパス(CIQパスともいいます)がないと
我々関係者でも税関を通れないとお話しました。
ちなみにCIQというのは、
Custom=税関、Immigration=出入国管理、Quarantine=検疫
の総称のことです。国の玄関口には必要なものです。
このランプパス、実はとても大切なもの。
なんと、空港外に持ち出すこと自体が禁止されています。
だから私もなくさないようにその管理には細心の注意を払います。
もしこれを紛失した場合、本人のみならずその会社の責任も問われます。
パスの紛失、たったそれだけで会社の社長は始末書モノ、
下手すりゃ社長も首が飛びます。
実際こんな事例がありました(といっても税関の人から聞いただけなのですが)。
ある警備会社の社員、勤続して10年以上のまじめな人でした。
ある日、ある旅行者が「大金を払うから、従業員用の通路を通してほしい」と。
大金がもらえるからと、日ごろの安月給に不満をもっていたこの人、
ついつい通してしまったのだそうです。
案の定、その旅行者は麻薬の密売者。
日本国内で捕まったため、この社員が税関を通したことがバレてしまいました。
結果、この人のみならず、会社自体が潰れてしまいました。
下手なことをして人生棒に振るな、というありがたいお説教のはずですが、
なぜか他人ごとに思えなかったのは自分だけでしょうか(笑