June 06, 2007
雷接近!〜そのとき空港は〜
これからの時期、雷がよく発生します。
そのとき、飛行機にどんな事態が起こるのか、
運航にはどのような影響が起こるのか、をお話ししましょう。
第一弾は「そのとき空港は」と銘打ってみました。
私の職場である、地上で起こる出来事についてクローズアップします。
実際に飛んでいる飛行機については、次回いたします。
空港で雷が鳴ると、どういう問題が起こるのでしょうか。
基本的に職員や乗客は建物の中にいるわけですので、そこはほとんど問題になりません。
問題になるのは、飛行機のそばで作業をする、
いわゆるグランドハンドリングの人たちです。
雷が鳴っているとき、高いもののそばというのは危ないものです。
雷が高いものに向かって落ちてきて、
それが近くにいた人間にも流れてくる場合があるからです。
広い野原にいるとき、高い木のそばは危ないというのはよく聞く話です。
さて、それと同じことが飛行機にも言えます。
特に、空に突き出した垂直尾翼といい、ジュラルミンでできた機体といい、
雷に落ちてくださいといわんばかりです。
当然、そのそばは危険だということになります。
こうした理由で、航空各社では、雷が近づいたときには
地上作業員に対して注意報や警報を発することを定めています。
細かい内容については各社でばらつきもあるのかも知れませんが、
雷が真上に来たときの対応は各社一致するはずです。
「地上作業中止、屋内避難」です。
激しい雷雨をからがらで抜けてきたのに、いざ空港についてみたら
「現在、地上作業を中止していて、スポットに入ることができません」
となんとも落胆するようなアナウンスがたまにありますが、このためなのです。
地上作業員がいないと、翼が何か別のものにあたらないか見てくれる人や
一番大事なマーシャラーという誘導員(しゃもじみたいなものを振っているあの人です)も
いないことになりますし、手荷物や貨物を下ろしてくれる搭載係もいません。
スポットに入ることもできませんし、ましてや出ることも不可能になってしまいます。
こうして、地上作業が止まってしまうと、徐々に空港内に飛行機があふれ返ってきます。
スポットを調整する担当の人は大わらわです。
再開と同時に飛行機をスポットに入れなければならないので、
今開いてるスポットはどこなのか、再開したらすぐに出発する飛行機がいるスポットはどこか、、、
また、気象台の人にもお伺いを立てます。
「いつごろ雷雨は抜けていくでしょうか・・・」
大体、そんなものはレーダーで見た雨雲の動きから判断するしかないので、
気象台の言うことと、レーダーからの見た目で判断できることは同じなのですけれどもね・・・
こうして、雷が過ぎさるのを待ち、通過し次第
みんな大急ぎでダイヤ復旧のため作業に入ります。
それはもう各セクションが血まなこでがんばるのです。
それが航空会社の宿命ですね。
というわけで今回は空港にスポットを当ててみました。
今度は飛んでいる飛行機への影響をお話しします。
そのとき、飛行機にどんな事態が起こるのか、
運航にはどのような影響が起こるのか、をお話ししましょう。
第一弾は「そのとき空港は」と銘打ってみました。
私の職場である、地上で起こる出来事についてクローズアップします。
実際に飛んでいる飛行機については、次回いたします。
空港で雷が鳴ると、どういう問題が起こるのでしょうか。
基本的に職員や乗客は建物の中にいるわけですので、そこはほとんど問題になりません。
問題になるのは、飛行機のそばで作業をする、
いわゆるグランドハンドリングの人たちです。
雷が鳴っているとき、高いもののそばというのは危ないものです。
雷が高いものに向かって落ちてきて、
それが近くにいた人間にも流れてくる場合があるからです。
広い野原にいるとき、高い木のそばは危ないというのはよく聞く話です。
さて、それと同じことが飛行機にも言えます。
特に、空に突き出した垂直尾翼といい、ジュラルミンでできた機体といい、
雷に落ちてくださいといわんばかりです。
当然、そのそばは危険だということになります。
こうした理由で、航空各社では、雷が近づいたときには
地上作業員に対して注意報や警報を発することを定めています。
細かい内容については各社でばらつきもあるのかも知れませんが、
雷が真上に来たときの対応は各社一致するはずです。
「地上作業中止、屋内避難」です。
激しい雷雨をからがらで抜けてきたのに、いざ空港についてみたら
「現在、地上作業を中止していて、スポットに入ることができません」
となんとも落胆するようなアナウンスがたまにありますが、このためなのです。
地上作業員がいないと、翼が何か別のものにあたらないか見てくれる人や
一番大事なマーシャラーという誘導員(しゃもじみたいなものを振っているあの人です)も
いないことになりますし、手荷物や貨物を下ろしてくれる搭載係もいません。
スポットに入ることもできませんし、ましてや出ることも不可能になってしまいます。
こうして、地上作業が止まってしまうと、徐々に空港内に飛行機があふれ返ってきます。
スポットを調整する担当の人は大わらわです。
再開と同時に飛行機をスポットに入れなければならないので、
今開いてるスポットはどこなのか、再開したらすぐに出発する飛行機がいるスポットはどこか、、、
また、気象台の人にもお伺いを立てます。
「いつごろ雷雨は抜けていくでしょうか・・・」
大体、そんなものはレーダーで見た雨雲の動きから判断するしかないので、
気象台の言うことと、レーダーからの見た目で判断できることは同じなのですけれどもね・・・
こうして、雷が過ぎさるのを待ち、通過し次第
みんな大急ぎでダイヤ復旧のため作業に入ります。
それはもう各セクションが血まなこでがんばるのです。
それが航空会社の宿命ですね。
というわけで今回は空港にスポットを当ててみました。
今度は飛んでいる飛行機への影響をお話しします。