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ウィンザー洞爺「カリスマホテルマン」の巧妙商売

 サミット会場となっている「ザ・ウィンザーホテル洞爺」、はたして騒ぐほどすてきで一流なのか。たしかに、どこの部屋からも洞爺湖か噴火湾が見下ろせ、アメニティーグッズはブルガリ、レストランはフレンチの三つ星、和食も京都の老舗と、何から何まで贅沢(ぜいたく)だ。

「どんなに安くても、夕食、朝食をホテル内で食べたら1泊6万円はいく。外に食事に出ようにも、麓(ふもと)の洞爺湖町まではクルマで30分近くかかるうえ、有珠山噴火でさびれてしまっている。併設のゴルフ場だって、山頂に無理して造ったから狭い。普通だったら、客室稼働率は低くなるはずだが、それを埋めているのが、巧みな宣伝で集めてくる関東や関西からのツアー客。それなのにツアー客に対する扱いはひどい」(札幌市内のホテル幹部)

 どういうことなのか。大手旅行代理店のツアーで泊まったというサラリーマン氏はこう怒る。

「われわれを一般宿泊客の目に触れさせないようにするためなのか、チェックインはバスの中でそれも夕方5時過ぎ。夕食時間も決められていて、部屋でゆっくりするヒマもなかった。料理も平凡で、ヒラメの昆布じめなんか、しめ過ぎてパサパサ。なかには、結婚披露宴会場みたいなところでバイキングというグループもいました。温泉に行くときも、目隠しされた細い通路みたいなところを通らされるんです。朝も8時に追い出された。それまでに朝食を済ませなけりゃならないから、レストランや和食店の前は長蛇の列。やらずブッタクリもいいところでした」

 経営の大きな柱としてツアー客を受け入れているはずだが、「高級」「贅沢」のイメージを維持するため、高い宿泊料をとって粗末な扱いというのではあまりにもバカにしている。

 このホテルの社長は、石ノ森章太郎氏の人気漫画「HOTEL」のモデルにもなった“カリスマホテルマン”の窪山哲雄氏(60)だ。慶応大卒業後、米国のコーネル大でホテル経営学を学び、ニューヨークの名門「ウォルドルフ・アストリアホテル」「ニューオータニ」「東京ベイヒルトン」などを経て、ウィンザー洞爺の社長となった。現在のオーナーは「セコム」だが、飯田亮最高顧問を口説いたのも彼だといわれている。

「商売上手なんですよ。だから見切りも早い。長崎のハウステンボスのホテルを客単価日本一、売り上げ日本一にしましたが、破綻直前に身を引いている。ウィンザー洞爺もサミットが終わり、ブームが去ったら今度はどこへ行くのか。“ホテル戦争が激化している東京のホテルじゃないか”なんて、業界の話題になっています」(ホテル幹部=前出)

 洞爺湖サミットで一番ニンマリしているのは、この“カリスマホテルマン”なのだろう。

【2008年7月8日掲載】


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