インタビュー:TBS、4─6月のスポット広告が10%以上落ち込む可能性
7月10日19時43分配信 ロイター
7月10日、TBSの井上社長は08年4─6月期の広告収入について、スポット広告が前年同期比で10%以上落ち込む可能性があるとの見通しを示した。写真は昨年6月撮影(2008年 ロイター/Toshiyuki Aizawa) |
[東京 10日 ロイター] TBS<9401.T>の井上弘社長は10日、2008年4─6月期の広告収入について、番組の合間に流すスポット広告が前年同期比で10%以上落ち込む可能性があるとの見通しを示した。スポンサー企業が原料高の影響を受けた要因が大きいと分析している。
井上社長はロイターとのインタビューで、この結果、今年度のスポット広告収入が「年間100億円の落ち込みになる可能性がある」と述べた。前年比100億円の落ち込みは、バブル景気崩壊直後の1992年以来の大幅なものという。同社は08年度の連結売上高を前年比3.1%増の3250億円と予想している。
スポット広告は6月以降、回復基調にあるというが、4月が同12.2%減、5月が同19.6%減と落ち込みが大きかった。4─6月の番組提供のタイム広告収入はバレーボールなど大型のスポーツ番組があり、「ややプラス」(井上社長)とした。同社は4─9月期について、スポット広告を前年同期比5.3%減、タイム広告を同3.5%減とする予想を示している。
井上社長は、広告収入の落ち込みを受け、番組制作費の削減を進める考えを示し、今年度は「前年を下回って着地したい」(井上社長)と述べた。同社は、昨年1218億円だった番組制作費が、08年度は1220億円とほぼ横ばいになるとの予想を示していた。具体的な削減規模については、番組制作工程の見直しなどを精査しているとし、明言を避けた。
ただ、井上社長は、放送番組は経営の屋台骨であるほか、DVD化や海外放送局への販売など2次利用を通じた広告外の収入増にもつながると考えている。番組の質的水準を保つ必要があるとし、中長期的な制作費の水準は現在に比べ「あまり変わらない」との見通しも示した。
同社株式の約16%を保有し、筆頭株主である楽天<4755.Q>との関係は「特に変わりない」とした。
(ロイター日本語ニュース、平田 紀之記者)
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