過去最多を更新、札幌市の生活保護 白石区と清田区の“格差”は3倍強


 
保護費総額は一般会計予算の1割超。
2007年度に生活保護費を受給した札幌市民は、過去最多の5万2,702人(3万5,467世帯)に達した。
受給者の割合を示す「保護率」(人口1,000人当たり)も、27.8(前年比0.4ポイント増)に上昇、全道平均の24.6を上回っている。
札幌市の07年度生活保護費(見込み額)は、前年比0.1%増の924億1,930万円で、一般会計の1割を超える見通し。生活保護世帯の構成比は、「高齢者世帯」が37.5%、「傷病・障害世帯」が33.6%、「母子世帯」が13.9%で、「その他」が15.7%。
市の保護指導課は「母子世帯の構成比は全国平均で8〜9%だが、札幌市は高い。背景には北海道がほかの地域と比べて離婚率が高く、身内での扶養・援助意識が低いと言われることがあると考えられるが、それ以上の分析は難しい」と話す。
生活保護には、生活、住宅、教育、介護、医療、出産、生業、葬祭の8つの扶助があり、医療扶助費が総額の半分近くを占めている。
札幌市の保護率は2000年に20を突破、総額も700億円を超えた。政令指定都市の受給者数(06年度)は、大阪市の11万1,898人に次いで多い。
全国でも高水準となっている札幌市の生活保護だが、10区内(07年度の保護率と受給者数)では次のように大きな隔たりがある。
白石区 40.8 8,293人
東区 36.5 9,315人
厚別区 29.0 3,740人
北区 28.1 7,747人
西区 27.8 5,804人
豊平区 26.7 5,596人
中央区 25.1 5,283人
手稲区 19.1 2,651人
南区 18.8 2,828人
清田区 12.6 1,445人
保護率の最も高い白石区と、最も低い清田区の“格差”は、実に3倍強。
その理由を保護指導課は「清田区が低いのは新興住宅が多く、比較的収入が高く安定していると予想される。白石、東区には家賃が低額の民間アパートが多い。白石区には大型の精神病院が多く、入院、通院患者が居住していることも理由のひとつと考えられる」と説明する。










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