先週 郵政民営化関連法案が衆院本会議で採決され、賛成票が反対票をわずか5票上回り修正案は可決。衆院採決で廃案ならば、解散総選挙?と思われたが、郵政民営化修正案は参院へ送られ結局 何も起こらなかった。
ただ、「5票差で可決」は自民党内の反対派を勢いづかせている。
今週から参院で法案審議に入るが、参院採決の状況によっては否決できることも可能になってきたためだ。
小泉首相は「参院否決なら、衆院を解散し国民の信を問う」を明言。自民党執行部は党議拘束と次期選挙での出馬の際 党公認しないことをちらつかせて党内引き締めを図っている。
ん?でも、「参院否決なら、解散総選挙」ってどうも2つの違和感がある。
国会の形式上・手続きの上でも違和感があるが、どれだけ国民の関心があるのかという点だ。
とある新聞の世論調査で、小泉内閣が早急に取り組むべき課題を17項目の中から挙げてもらったところ、「年金」「景気対策」「対北朝鮮」などが上位にランクされる中、「郵政民営化」は17項目中 15位。いかに国民世論にとって「郵政民営化」は今すぐ必要でないことを物語っている。
これじゃあ、いくら「国民に信を問う」って言って『郵政解散』したとしてもね…
さて、今国会の郵政民営化バトルにおける野党第一党 民主党の存在感がどうも見えてこない。
衆院郵政民営化特別委員会での、あの皮肉たっぷりの紙芝居はだいぶ話題になったようだけど…
次期総選挙で政権交代!を目指す“政権準備政党”民主党。
政策的に郵政民営化には賛成だが、今回の政府・与党案には重大な欠陥があってとても賛成はできないので反対というのが、今国会での郵政民営化バトルでの立場。
だったら、例えば自民党の反対派と手を組んで、自民党内を引っかき回したりできんじゃないの。
おまけに「参院否決なら、解散総選挙」っ言ったら民主党にとっては望むところではないか。
もっとしっかりしてくれ!というのが本音。
今後の郵政民営化バトルの成りゆきによっては、年内に解散総選挙、または小泉内閣総辞職もあり得る。バトルのゆくえを見守りましょう…
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