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【国際】

北がIAEA査察拒否 核申告検証 『米中ロで』と米提案

2008年7月11日 夕刊

 【北京=城内康伸、岩田仲弘】北朝鮮が行った核計画の申告に対する検証問題で、同国が十日に北京で開かれた六カ国協議首席代表会合で、国際原子力機関(IAEA)の検証活動参加を拒否していたことが十一日、分かった。協議筋が明らかにした。

 北朝鮮はその理由として、自国を「核保有国」であるとし、IAEAによる査察活動は非核保有国の核不拡散を目的としたものだと主張した。

 また協議筋によると、米国は十日の会合で、核保有国である同国と中国、ロシアの三カ国による検証活動を提案。日本と韓国はこれに反対し、すべての六カ国協議メンバーの参加を求めた。

 首席代表は十一日午前、北京の釣魚台迎賓館で二日目の協議に入り、前日の議論を踏まえ、検証方法の議論を継続。検証の枠組み設置などで議論が進展すれば、「朝鮮半島非核化」に関する作業部会を開き、検証の具体的手順について専門家を交えて話し合う。

 協議筋によると、北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)外務次官は十日の会合で、申告内容を検証する枠組みの必要性は認めた。

 さらに、経済・エネルギー支援の遅れに不満を表明、検証の進め方などについて、関係国の支援状況を勘案する方針を伝えた。

 検証方法をめぐっては、日米韓の三カ国が(1)核関連施設の査察受け入れ(2)申告に関する文書へのアクセス(3)施設関係者など要人へのインタビュー−の三原則について、北朝鮮が応じるべきだとの考えで一致している。

 

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