村上隆がまた裁判ですって

OVAL ピンバッヂ : 村上隆 価格：（税込） 発売日：

現代美術くらいインチキな物はないんだが、よく値段が判らないだけに、「相場」をうまいこと作るわけだ。どうやって作るのかというと企業秘密なので教えてくれないんだが、まぁ、色々とあるわけだ。

ところで、値段を決める「正当な」手段としてオークションというのがある。みんなで集まっていちばん高い値段を付けた人が手に入れますという、コレならもっともらしい。でも、石油価格なんてぇのもみんなで競って値段を決めるわけで、ユダヤが相場を操作しようとしたら何とでもなるというのはご存じの通り。なので、オークションというのも相場形成のツールでしかないわけだ。で、ひとつ笑い話を。

ある日、NHKのニュース。アメリカのオークションでオンボロのビリケン人形に数千万円の「史上最高価格」がついたというNEWSをやっていたわけだ。本当はビリケン人形じゃないけど、まぁ、ソレにしておく。で、「何故かTV局のカメラが」会場にいて、落札した日本人社長が「ビリケン博物館を作る」とか言ってるわけだ。オークションなんざやってみないと「史上最高価格」になるかどうか判らないのに、事前にNHKのニュース班が待ちかまえているという不思議ｗ　まぁ、世の中、そんなもんです。

で、ナニかを売り出そうという時には、オークションで史上最高価格というのは便利に使えるキャッチフレーズだ。オークションそのものは適正に行われても、売り手と買い手が示し合わせて値段をドカドカ釣り上げれば良い。オークション屋さんが気がついても、手数料ガバガバでオイシイので何も言いません。で、売り手も買い手も余分に手数料払う事になるんだが、それでマスコミが騒いでくれれば宣伝費とすりゃ安いもんだ。

ところで、上記の話とはまったく関係ないんだが、
村上隆という商売人がいる。

2003年春、ニューヨークのオークション会社・サザビーズにて等身大フィギュア『Miss Ko2』が50万ドル（約5,800万円）で落札、話題となった。これは当時の日本現代美術作品の最高額である。

というので有名になった人なんだが、、ニューヨークに
ロックフェラー財団の奨学金で留学したのが出世のきっかけだったようだな。で、その後も次々にオークションで日本現代美術作品の最高額記録を塗り替え、今に至る。はあ、良かったですね素晴らしいですね。

で、この村上隆がまた、裁判起こしましたというNEWSで、

　訴状によると、絵画を購入したのは、小林崇央・東京都渋谷区議が代表を務める「セルリアン」。村上氏側は１月、投機目的での売買を避けるため、１０年間は作品を転売しない条件付きで、直径約１・５メートルの円形絵画「フラワーボール　ブラッド（３―Ｄ）５」を約６８００万円で売却した。

　しかし、同社が先月、作品を英ロンドンでの競売にかけようとしたことが判明。村上氏側は東京地裁に譲渡禁止の仮処分を申し立て、認められたため、出品は取り下げられた。

投機目的以外で現代美術なんか買うヤツがいるとは思えないんだが、住宅公団が土地を払い下げてるんじゃないんだから10年間転売禁止というのもわけわかんないんだが、
適正な価格がバレるとマズいとか、そういう理由でもあるんでしょうかね？　6800万で買ったものの、オークションに出したら300円になっちゃったとかｗ　まぁ、現代日本を代表する商売人芸術家センセですからそんな事はないと信じたいものでありますが。で、批評家・東浩紀さんちのブログです。

村上氏の美術活動の中心は、現代社会を満たしている商業主義的アイコンを借用し、パロディ化し、価値転倒を行うことにあります（と書くと左翼っぽいですが、現代美術はもともとそんなものです）。その戦略はアンディ・ウォーホルのオタク版アップデートとでも言ったもので、いままではおおむね有効に機能してきました。だからこそ僕は、ここ数年、「村上隆はオタクを搾取しているのに、どうして東さんは彼を支持しているのか」と非難されても、あまり耳を貸す気になりませんでした。村上氏の行動が表面的にどれほど商業主義的に見えたとしても、その全体はいまでも悪意あるパロディになっている、だからこそ彼の「搾取」は許容されるべきだ、そういう風に理解してきたからです。

ところがその彼が、知的財産権を盾にしてメーカーを訴え、和解金を勝ち取ったというわけです。僕はこの事態をどう理解してよいのか、よく分かりません。

現代美術だから、と、ウォーホールみたいな著作権無視みたいなパロディ化をさんざんやってきた癖に、自分のキャラと似たキャラを裁判で訴えて和解金を毟っているわけだ。で、論理が一貫してないと怒ってるようなんだが、さすがにアメリカ帰りのお芸術家センセは違いますね。で、Wikipediaによれば、

この村上の一連の創作活動について漫画家の細野不二彦は自身の作品『ギャラリーフェイク』を通して「既成文化の盗作に過ぎない。日本のオタク文化に詳しくない外国人が、これらの作品の引用的要素をオリジナリティと勘違いして高く評価するのは当たり前」と非難している（細野はかつてスタジオぬえのスタッフだった）。また、漫画原作者である大塚英志は教授として就任した大学のトークショーにおいて「現代美術のパチモノの村上隆は尊敬はしないし、潰していく。我々の言うむらかみたかしは4コマまんがの村上たかしのことだ」と強く非難している。大塚は現代美術家がサブカルを安易に取り上げることや後述のリトルボーイ展の戦後日本人のメンタリティを無視した展示内容に強い不快感を持っている。

と、ホンモノのオタクたちには嫌われてるようで目出度いです。大塚という人は「オタク」という言葉の発明者として知られているんだが、おいらの昔のお仲間うちの１人ですね。つうか、オタクという言葉の誕生そのものにはもっと古い歴史があるんだが、それにはOUTの宇宙戦艦ヤマト特集まで話が遡らなきゃならないので今日はこれくらいで勘弁してやる。

Comments

[投稿 ぬるぽ]

まずパクって次に起源を主張する。チョンのやり口ですね、わかります。

[投稿 ざんぶろんぞ]

「ＯＵＴ」の創刊二号（持っていますよ）のことですね、話を楽しみにしています、

[投稿 通りすがり]

畸形的で生理的に駄目です。

[投稿 ウイルス性胃腸園]

＞それにはOUTの宇宙戦艦ヤマト特集まで話が遡らなきゃならないので

ＯＵＴとはテラナツカシス・・・と元アニオタより

[投稿 S]

私もまたOUTに反応してしまいました。
懐かしい…。是非続きをお願いします。

[投稿 日本少年]

投機用の商品を作ってる人だと思ってましたが…＞村上

荒木元太郎の「だからおたくは嫌われる」だったか、芸術と言ってもいいコンセプトを持ったおたくフィギュアはあれぐらいしか知らん。

[投稿 青雲大空]

My Lonesome Cowboy
http://crosbys.exblog.jp/8113688/
こんな程度の物が1516万1000ドル（約15億9200万円）で落札される値打ちが有るのか？
だったら漫画家の原画がピカソ並に売れても不思議は無い事に無りそうだ。
有り得ない話だ。
要は何も知らない素人を騙しているだけだろう。
村上隆は商売だけが上手いだけの芸術家モドキ。

[投稿 水沢流浪（仮名）]

>『漫画ブリッコ』での連載コラムで「おたく」という言葉を発明した（Wikipedia）

のは中森明夫のほうですね。
ご無沙汰してます。編集長。

[投稿 aa]

なるほどー
現代美術もマネロンのツールかぁ。

「競売　マネーロンダリング」で検索すると
楽しいHPいろいろ出てきますね。

勉強になるなぁ。
ネットは広大だわ・・・。

[投稿 野次馬]

あ、そうか、そっちにかかるんだ。

まぁ、実際には中森でも大塚でもなく、当時すでに「オタク」という言葉はマニアという意味で使われていたんだけどね。

つうか、元気でしたかｗ

[投稿 ロックフェラー財団は、もういいよ]

村上隆も、野口英世と同じバッタもんってことですね。わかります。

[投稿 ぽっけ]

投機物でここまで保管に金がかかるものはほかにないです

[投稿 日本が大好きな日本人]

ルイヴィトンのモノグラムファンの私は、(こんな事書くとアンチブランドの方々から非難が殺到しそうですけど(笑)
でも、モノグラム柄って、日本の家紋からヒントを得たらしいですよ♪どーりで、私が惹かれる筈。なんちゃってf^_^;
ヴィトンは、一つだとさほど美しさを感じませんが、沢山並べるとその美しい事！！
…と、言うわけで、大学時代から、親や彼がプレゼントしてくれたり、自分で買ったりして、少しずつ集めてます♪
そうそう、でも、アンチヴィトンの人って、何故エルメスを引き合いに出すんだろう？
「ヴィトンは安いからね～…エルメスと違って。」
と、40代後半のオバサン２人から別々に言われた事があります。
別に安いから。とか、高いから。とかで、買い集めてるわけじゃないのに(呆)柄に惚れてるのと、流行り廃りがなく、ある程度高級感を維持しつつ、長～く使えるところに魅力を感じてるのに！！

あー、話がソレました。
村上隆だった。)
モノグラム・マルチカラーは許せても、
モノグラム・チェリーブラッサム
モノグラム・パンダ
モノグラム・チェリーは許せません(笑)

[投稿 ノラネコ]

現代アート＝新手の錬金術師？

[投稿 マロピオ]

>　モノグラム・チェリーブラッサム
モノグラム・パンダ
モノグラム・チェリーは許せません

キャッー嬉しい。おんなじ感覚の人を見つけた嬉しさです。許せませんよね！！！
あれが変と思うのは、確かな日本人の感覚を持つ証拠かと

[投稿 通りすがり]

スイーツ（笑）

[投稿 日本が大好きな日本人]

通りすがりさん
>スイーツ(笑)

「女子高生売春3000円が相場」のエントリーの時も感じたんですが…
「あんた、女をバカにしすぎ」

[投稿 狂セラsamurai]

だってどこを見渡してもバカにされても仕方ないのばっかりだもんｗ
女中根性を克服した女性には敬意を払いますよ、
いまだ遭ったことねーけどｗ

[投稿 寿狸庵]

村上隆だけでなく奈良美智なんかもロックフェラーかロス茶か忘れたけどかかわってるはず。草間弥生なんかもそうだね。つまりいま日本で騒がれてる現代アートの作家たちはみな同じ穴の狢というわけです。まぁ救いがあるとするなら今世界中の現代アートの作家たちのほとんどがそうだということぐらいでしょうか。村上隆なんかよりひどいのは山程いますよ。
そもそも現代アートってのは思想（笑）理論（笑）批評（笑）が大事だから別に技術やセンスがなくたって口さえ上手ければいくらでも名を売ることができる。もちろん才能や技術のある人たちもいるんだけど、そこはグレシャムの法則、良貨は悪貨に駆逐される運命にある。
そもそも世界の覇権がロス茶からロックフェに移ったとか云々あるんだけど
芸術の分野でも似たような動きが起こっている。今は下品で空っぽで醜悪な作品が芸術扱いされているわけだけど、少し昔では作家たちはあるひとつの共通理解（すなわちある程度のレベルが必要となる）がその作中や思想に認められなければ、その作家を評価することはなかった。これはある種の秘儀として扱われていた時期もあり、名作といわれる作品にはみな共通して存在していたのである。それゆえ某人種ばかりが芸術家として名を上げるなんて素敵なことも起こったりしたんだけど、少なくとも今よりは
百倍まし。きっと当時の世界支配者は美意識のあるお方だったんだろうね。
ちなみにこの秘儀、調べてみるとかなり面白いことがわかってくる。やはり
すべては根っこでつながってるのであり、日本もけっして無縁ではない。
まぁいつか詳しくまとめたのを書くかもしれない。生きてればだけど。
ゆっくりまっててね！！

[投稿 mas]

ＯＵＴとは懐かしい。
三昔前には確か買ってましたよ。みのり書房でしたよね。

[投稿 ルー・ルルル]

村上隆＝芸術家モドキ　←　はげどう！
スイーツ（笑）　←　はげどう！！！

せっかくＯＵＴの名が出て気分的に盛り上がったのに、モノグラムなんてど〜でもいいです。別にアンチブランドではありません。
日本の家紋にインスパイアされたのも知っているけど、ひとつだけでも美しいのが家紋および紋の価値。
モノグラムの空間の埋め方は、パンダやチェリーじゃなくても日本的美意識から出たものとは到底思えませんね。
まあ、いいや、そんなこと。

東浩紀は最初から村上に甘く、何か変なのと思っとりました。
今更怒るなよ、東クン。単に君の目が曇っていただけなんだから。
村上は上手く商売できただけ。アート名目で一発当てたらでかいからな。
上手くいったらキャラクターのパテントで小金も稼げる。
それでこの裁判だろ？お家が知れるって感じだ。

ところでＯＵＴ創刊２号に遡っての話し、オラも希望します。是非お願いします。

[投稿 垢]

野次馬アニキのオタク愛を垣間見れてwktk
今後は現代美術の大巨匠村上隆氏に潜水艦も大注目の方向でしょうか

村上氏の作品の良さはアニオタゲーオタ漫画オタの僕には全くわかりませんが
村上華岳の日本画には素直に感動させられます

[投稿 ルー・ルルル]

寿狸庵氏＞
おおお、オカルト？？！ちがうか。
その話、すごくおもしろそうです。
ゆっくりまつから、アホなオラのために生きてその話をまとめてください！！

[投稿 日本が大好きな日本人]

>だってどこを見渡してもバカにされても仕方ないのばっかりだもんW
女中根性を克服した女性には敬意を払いますよ。
いまだ遇ったことねーけどW

こんな考え方するなんて、親の顔が見てみた～い♪
それとも親の教育云々ではなく、過去に女に騙された経験がそうさせてるのかな(笑)

[投稿 さんすけ]

OUTかｗ
懐かしいので今日はこれくらいで勘弁して下さいｗ

[投稿 通りすがり]

やべえ、本物だよ。
初めて見た（笑）

[投稿 ky]

イタリアで村上氏の個展をやってて驚いた事がありますが、
つまりパトロンに力があれば、芸術的評価なんてどうにでもなるということですね。パトロンも価格を吊り上げて商売してるわけで。

モノグラム・ナントカは日本芸術を冒涜しているとしか思えませぬ。
東山魁夷に謝れ！

女中根性を克服したような女性は、そもそも女とは認識されてないので
記憶の中の「女」のカテゴリには残らないでしょう。