韓国政府がウォン安による輸入インフレ阻止を狙い、大規模な為替介入に動いている。異例の「介入宣言」をした7日以降のウォン買い・ドル売り規模は、市場筋の推定で60億―90億ドル(約6400億―9600億円)にのぼる。10日のウォン相場は一時、4月末以来となる1ドル=900ウォン台をつけ、4日間で5%上昇した。
韓国では6月の消費者物価上昇率が前年同月比5.5%となるなど物価高が続いている。輸入に頼る原油や穀物の高騰にウォン下落が重なり、景気減速に波及。危機感を強めた李明博(イ・ミョンバク)政権は経済政策の優先順位を成長重視から物価抑制に改めた。(07:03)